ニュース
2020年、宇宙事業で1000億円を目指す! NECが人工衛星組み立て工場を新たに建設:最大8機の人工衛星の組み立てが可能に
NECは約76億円を投じ、府中事業場の敷地内に人工衛星の組み立て工場を新たに建設する。2013年3月に着工し、2014年6月の稼働を予定。既存工場と合わせて、最大8機の人工衛星の組み立てが可能になるという。
NECは2013年1月7日、府中事業場(東京都府中市)の敷地内に人工衛星の組み立てや評価・試験などを行う新工場を建設すると発表した。3月に着工し、2014年6月の稼働を予定している。今回発表の新工場が稼働することにより、既存工場と合わせて最大8機の人工衛星の組み立てが可能になる。
新工場は、鉄骨造4階建て、延べ床面積9900m2で、大型スペースチャンバー(図1)や最大26mの室内高を有する大空間作業室を備えるなど、大型衛星の開発に対応可能。さらに、震度7クラスの地震が発生した場合でも継続使用できるような堅牢性を備えているという。
投資額は建屋・設備を合わせて約96億円だが、経済産業省のイノベーション拠点立地推進事業「先端技術実証・評価設備整備費等補助金」の採択事業となっており、NECの実質的な投資額は約76億円である。
NECでは、相模原事業場(神奈川県相模原市)に展開する小型衛星組み立て工場に加えて、今回の新工場建設により、同社の標準衛星バス「NEXTAR(NEC Next Generation Star)シリーズ」(図2)の自社一貫生産体制を整備し、環境監視・災害監視・測位などの衛星インフラ整備、アジアをはじめとする宇宙新興国の衛星需要などを積極的に取り込み、2020年の宇宙関連事業規模1000億円を目指す。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 連載記事「次なる挑戦、『はやぶさ2』プロジェクトを追う」
- 最新技術で生まれ変わる小惑星探査機「はやぶさ」
現在、小惑星探査機「はやぶさ」の“後継機”として開発が進められている「はやぶさ2」。2014年度の打ち上げが予定されているが、具体的に初代はやぶさとの共通点・違いは何なのか。本連載では、他ではあまり語られることのない「はやぶさ2」の機能・技術に迫る。 - NEC、はやぶさ後継の探査機システムの設計を担当――はやぶさ2プロジェクト
NECは、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発する小惑星探査機「はやぶさ」の後継プロジェクトとなる「はやぶさ2プロジェクト」において、探査機システムの設計を担当する。