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NCの加工面がこんなに滑らかに、シーメンスが新手法を見せる製造マネジメントニュース JIMTOF2012(2/2 ページ)

CAMの弱点は、設計者が表現した部品の形状をNC工作機に完全には伝えられないことにあるという。このため加工後の表面にわずかな荒れが生じる。シーメンスはこの課題に切り込む「Advanced Surface」技術をJIMTOFで展示する。

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両社の統合はほぼ完了

 シーメンス本社の事業は4つのセクタにまたがる。産業、ヘルスケア、エネルギー、インフラストラクチャ&シティーズだ*1)。「産業セクタでは産業オートメーションやドライブテクロノジー(NC加工)に取り組んでおり、産業オートメーションではPLMなどの産業ソフトウェアが特に重要になってきた」(シーメンス・ジャパン専務執行役員兼インダストリーセクター リードを務めるミヒャエル・トーマス氏、図3)。PLMと、TIA(Totally Integrated Automation)、TIP(Totally Integrated Power)、MES(Manufacturing Execution System)*2)を通じて、顧客が設計から製造までに要する時間を半減できた実績があるとした。

*1) インラストラクチャー&シティーズには鉄道、ロジスティクス、スマートグリッドなどが含まれる。エネルギーは火力発電、風力発電、水力発電、送配電、オイルとガスを含む。ヘルスケアではイメージング機器などに取り組む。

*2) MESを採り入れることで、工場の生産ラインで製造装置や作業員がどのように動いているのかを設計部門にフィードバックできる。


図3 シーメンス・ジャパンのミヒャエル・トーマス氏 右は、シーメンスPLMソフトウェア日本法人代表取締役社長兼米シーメンスPLMソフトウェアバイスプレジデント 島田太郎氏。

 「シーメンスが5年前に当社を買収したときは、当社のCAD/CAM/CAE、製品開発管理、デジタルマニュファクチャリング(DM)の3部門のうち、DMだけを取り込み、他の2部門は捨ててしまうのでないかという評価が多かった。だが、そうはならず、PLMとMES、プラントエンジニアリング、オートメンションエンジニアリングを統合することができた」(シーメンスPLMソフトウェア日本法人代表取締役社長兼米シーメンスPLMソフトウェアバイスプレジデント 島田太郎氏)。

 シーメンスとの統合は順調に進んでいるという(図4)。「PLMとERPを統合したソリューションは他社にもあるが、PLMとMESの統合は当社だけだと考えている」(島田氏)。これにより、世界各地に散らばる工場で何が起こっているのかを設計部門にフィードバックできるようになったのだという。


図4 シーメンスとの主な統合プロジェクトの進捗状況 全てのプロジェクトで統合が完了している。出典:シーメンス・ジャパン

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