カーエレ設計自動化のテクノロジ・リーダーを自負するメンター・グラフィックス:ET2012 開催直前情報
「Embedded Technology 2012」におけるメンター・グラフィックスのテーマは「カーエレクトロニクス設計自動化のテクノロジ・リーダー」だ。幅広い分野での組み込みソフトウェアとオートモーティブのソリューションを見せる。
2012年11月14〜16日の3日間、パシフィコ横浜で組み込み関連の最先端テクノロジーや基盤技術が多数集結する「Embedded Technology 2012/組込み総合技術展(以下、ET2012)」が開催される。
ET2012開催に先立ち、アイティメディアが運営する組み込み/エレクトロニクス関連メディア「MONOist」「EE Times Japan」「EDN Japan」では、ET2012の特設ページを開設した。来場を予定する方や来場を検討されている方々に向け、注目企業の見どころ情報を開催直前までお届けしていく。また、会期中・会期後も速報やリポート記事を多数掲載する予定なので期待してほしい。
今回は設計・製造の橋渡しを狙うメンター・グラフィックス・ジャパン(以下メンター)の展示について紹介する。EDAテクノロジ・リーダーとして30年以上にわたり、高性能な電子機器を短期間でコスト効率よく開発するためのソフト/ハードウェアのソリューションを提供してきた(関連記事:「あなたの会社が設計・開発に失敗する理由――ツール? 組織? それともデータ共有?」)。その結果として得た幅広い組み込みソフトウェアやオートモーティブのソリューションを、ブースとカンファレンスで披露する。
>>3メディア合同「Embedded Technology 2012特集」
幅広い分野でツール、フロー、メソドロジを紹介
メンターのET2012におけるテーマは「カーエレクトロニクス設計自動化のテクノロジ・リーダー」だ。ET2011では、組み込みソフトウェアを持つ唯一のEDAベンダーという位置付けで参加したという。ET2012では自動車における電子化の進展や、車載ソフトウェア開発に関する標準化団体の登場、オープンソースの採用が始まっていることを受けた内容とした。オートモーティブをエンドアプリケーションとし、カーエレクトロニクス技術で最も幅広いポートフォリオを持つメンターだからこそ提供可能なソリューションを展示するという。
「より大規模化、複雑化する組み込みソフトウェアの開発技術として、モデル駆動型開発手法は特に安全性が求められる自動車業界で広まっています。モデルそのものを実行させ、モデルから標準規格に順守するコードを自動生成する技術は、開発リソースやコード資源を有効に使う手法として注目されています。最近では1つのモデルからソフトウェアやSystemCなどのハードウェア記述も生成できるよう進化しています。モデル駆動型へのシフトが加速すると見ています」(同社)。
カーエレクトロニクス・テクノロジとしては以下のような幅広い分野で、ツールとフロー、メソドロジを紹介する。設計フローにおける要求トレースやモデル駆動型開発の他、オープンソースベースの情報通信系(IVI)ソリューション、スマートグリッドのノードとしてのソフトウェア開発、ECU向けソフトウェア開発スイートとハードウェア開発環境、要件から追跡可能な機能カバレッジを達成する機能検証ソリューション、AUTOSAR準拠SWCによるシステム開発環境、車両制御系、パワートレイン系におけるエレメカを含むシミュレーション、安全の根底を支える半導体の信頼性検証だ。ETカンファレンスでは、ECU向けの安全なソフトウェア開発手法を提案する。
「車載ソフトウェアの規模は2015年までに1億行になるとも言われています。この課題に対して、1)究極の再利用といわれるモデル駆動型開発手法、2)AUTOSARなどによりOEMメーカー/サプライヤのエコシステム内で完全に再利用が可能な開発手法、3)オープンソースをベースとしながらリスクを減らし、ユーザーが最上部アプリケーション層と最下部ハードウェア層で差別化することが可能な開発環境を紹介します」(同社)
また同社ブースでは、来場者が日頃抱えている課題や将来のプロジェクトにおいて求められる技術的課題を、メンターのソリューションで解決できるかどうか1人ずつ話を聞き、支援できるポイントのマッチングを1人でも多くの方とできればと期待しているという。
Embedded Technology 2012/組込み総合技術展
会期 | 2012年11月14日(水)〜16日(金) |
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時間 | 10:00〜17:00(15日(木)は18:00に終了) |
会場 | パシフィコ横浜 |
メンター・グラフィックス・ジャパン・ブースNo. | D-49 |
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