フォルクスワーゲンの7代目「ゴルフ」、ディーゼルモデルの燃費は31.25km/l:エコカー技術
Volkswagen(フォルクスワーゲン)は、同社を代表する小型車「Golf(ゴルフ)」の7代目モデルを発表した。ディーゼルエンジンを搭載する「ブルーモーション」の欧州複合モード燃費は31.25km/l(リットル)を達成している。
Volkswagen(フォルクスワーゲン)は2012年9月4日(欧州時間)、同社を代表する小型車「Golf(ゴルフ)」の新モデルを発表した。1974年発売の初代モデルから数えて、今回の新モデルで7代目となる。
7代目ゴルフは、ハッチバックモデルの場合で、外形寸法が全長4255×全幅1799×全高1452mm、車両重量が1050kg。2008年発売の6代目ゴルフと比べて、車両サイズを大型化する一方で、最大100kgもの軽量化を実現している。フォルクスワーゲンブランドの車両として初めて、モジュラープラットフォームの「MQB」を採用した。なおMQBは、Audi(アウディ)ブランドの「A3」で既に採用されている。
エンジンについても、ガソリンとディーゼルの両方を刷新するとともに、アイドルストップとブレーキ回生システムを標準装備することで燃費を大幅に向上した。ガソリンエンジンは、最高出力が63kW/85ps(仏馬力)〜110kW/150psの間でいくつかの種類が用意されている。最高出力が140psのガソリンエンジンを搭載するモデルは、欧州複合モード燃費が100km/4.8l(リットル)で、6代目ゴルフよりも23%燃費が向上したという。ガソリン1l当たりの走行距離で表す日本の燃費表記では、20.83km/lとなる。
ディーゼルエンジンについては、最高出力が77kW/105psのモデルを搭載する車種で、欧州複合モード燃費が100km/3.8l(26.32km/l)まで向上している。さらに、ディーゼルエンジンを搭載する最も燃費の良い「BlueMotion(ブルーモーション)」モデルの場合には、100km/3.2l(31.25km/l)という良好な燃費を実現している。
日本の自動車メーカーの車両の場合、欧州複合モード燃費で30km/lを上回る車両はほとんどない。トヨタ自動車の欧州向け小型車「Yaris」のハイブリッドモデルでも、100km/3.5l(28.57km/l)にとどまっている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- VWはモジュール化だけじゃない、車載システムの“民主化”にも取り組む
フォルクスワーゲン(VW)で車載電子システム開発部門のトップを務めるVolkmar Tanneberger氏が「ESEC2012」の基調講演に登壇。同社における車載電子システムの開発指針として、注目を集めている「モジュール化」の他にも、「民主化」というキーワードが飛び出した。 - フォルクスワーゲン驚異のメカニズム、本社工場の秘密に迫る
「CeBIT」の開催地ハノーバーから、アウトバーンを使って自動車で1時間ほど走行すると、ドイツ最大の自動車メーカーであるフォルクスワーゲンとともに発展した都市・ウォルフスブルクに到着する。市街の中心部には、現在もフォルクスワーゲングループの本社ビルと5万人の工員が働く世界最大規模の自動車工場がある。「ゴルフ」などの主力車種を生産するこの最先端工場を見学する機会を得たのでリポートしよう。 - アウディがIT見本市で新型「A3」を初公開した理由
アウディは2012年3月上旬開催の「ジュネーブモーターショー」で、「Audi A3」の新モデルを発表したが、同じタイミングで開催された「CeBIT 2012」でもドイツ国内向けに初公開していた。IT関連見本市であるCeBITで新車を披露した目的は、同社の車載情報機器プラットフォームのアピールにあった。