東芝情報システムがリアルタイムシミュレータを強化、ダッソーの「Dymola」と連携:ESEC2012
東芝情報システムのリアルタイムシミュレータ「M-RADSHIPS」は、ダッソー・システムズのモデリングツール/シミュレータ「Dymola」との連携動作が可能になった。
東芝情報システムは、「第15回 組込みシステム開発技術展(ESEC2012)」(2012年5月9〜11日、東京ビッグサイト)において、組み込みシステム向けリアルタイムシミュレータ「M-RADSHIPS」の最新ソリューションを展示した。M-RADSHIPSは、The MathWorksの「MATLAB/Simulink」などで設計したモデルを使った、RCP(Rapid Control Prototyping)やHILS(Hardware in the Loop Simulation)などに利用可能で、主に車載システムを開発している自動車メーカーやティア1サプライヤ向けに展開されている。
今回の展示では、モデリング言語「Modelica」に準拠したモデリングツール/シミュレータである、ダッソー・システムズの「Dymola」との連携デモンストレーションを披露した。東芝情報システムとダッソー・システムズは5月8日に、組み込み制御開発分野での提携を発表している(関連記事)。
東芝情報システムは、「モデルベース開発を行う際には、できるだけ高い精度を持つモデルを使ってシミュレーションを行いたいという要望がある。しかし、高い精度を持つモデルを一から作成するには時間がかかるため、ツールベンダーなどが提供するモデルライブラリを活用するのが一般的だ。当社は、モーター/二次電池システムのECU(電子制御ユニット)を開発する際のベースとなる制御モデルのライブラリは提供できているものの、ECUで動作させる対象となる車両や車載システムのモデル(プラントモデル)は提供できていなかった。プラントモデル向けの高精度モデルライブラリで高い実績を持つDymolaとの連携により、M-RADSHIPSの活用範囲はさらに広がるだろう」と述べている。
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