マイコン少年たちの熱い思いが今よみがえる――「プチコンmkII」でDSがポケコンに早変わり:エンジニアの原点がここに!?
ニンテンドーDSi/DSi LL/3DS環境で手軽にBASICプログラミングが楽しめるプチコンがバージョンアップし、2012年3月14日に「プチコンmkII」として登場する。
かつての「マイコン少年」たちは今、何をしているのだろう――。1980年代、ベーマガ(マイコンBASICマガジン)を愛読し、掲載されているBASIC言語のプログラムリストを必死に手で打ち込みながらゲームを作っていたあの体験が、今の人生を決定付けたという人もいるのではないだろうか。現在、組み込み業界で活躍しているエンジニアの方々の中にもBASICからプログラム(ソフトウェア)の世界に興味を持ったという方がいるに違いない。
その懐かしいBASICプログラミングを、ニンテンドーDSi/DSi LL/3DS環境で手軽に楽しむことができるのをご存じだろうか。ニンテンドーDSiウェア「プチコン」(開発元:スマイルブーム)である。このプチコンの最新バージョン「プチコンmkII(マークツー)」が2012年3月14日に発売される。価格は初代プチコンと同じ、800DSiポイント/800円だ。1000円以下でお手持ちのニンテンドーDSiシリーズ/3DSがポケコンに早変わりするといっていいだろう。
新バージョンのプチコンmkIIでは、初代プチコンの好評だった部分をそのままに、大幅な機能追加がなされているという。以下で簡単に紹介する。
まず、注目したいのは「QRコード読み込み機能」だ。SDカードに保存(今回、SDカード出力にも対応)したデータを、PCとWebブラウザを経由してQRコード形式の画像データとして出力することができる。プチコンmkIIとニンテンドーDSiシリーズ/3DS搭載のカメラで、作成したQRコードを読み取れば、そのDSiにプログラムを保存できる。これにより、プログラムリストを手動で入力する手間が省ける他、プログラムリストの公開・共有が容易になるという。なお、SDカードの保存したデータは暗号化され、閲覧や改編は不可能。また、SDカードからプチコンmkIIへの読み込みもできないのでその点は注意したい。
さらにプチコンmkIIでは、「MML(Music Macro Language)再生機能」を新たにサポート。MMLは、BASICでおなじみの音楽の記録・再生言語だ。プチコンmkIIでは8チャンネル同時再生、音色として基本128種類+ドラム68種類+PSG(デューティー比)8パターン+ユーザー定義波形32パターン+ノイズと多様な音源を用意し、3段まで入れ子可能なループや、コマンドを制御するMML用変数などプログラマブルな機能も備えている。加えて「音声合成機能」を用意。老若男女など12種類の声質や喜怒哀楽の他、17種類の感情表現、アクセントや簡易的な「歌」に対応するピッチ(音の高低)調整など、多くの設定にも対応する。自作プログラムやゲームの味付けはもちろん、MIDIやチップチューンなどいわゆる「打ち込み」、DTMに興味を持つDSiユーザー層にも響く機能強化だといえる。
その他、プチコンmkIIには、機能サンプルプログラム13種類、サンプルゲーム6種類、キャラクター画像作成ツール、背景用マップエディタ、グラフィックツール2種類などが含まれている。
「自分の原点はBASICだ」という方は、週末にでも遊んでみてはいかがだろうか。また、かつて自分がハマったBASICプログラミングをお子さんと一緒に楽しむというのもいいだろう。
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