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電気自動車40年の歴史を生かす、ダイハツが軽商用EVの実証試験:電気自動車
商用EVを製品化する動きが広がってきた。三菱自動車と日産自動車に続き、ダイハツ工業も製品化の時期をうかがう。同社は鉛蓄電池を採用したEVで長い実績を積んでおり、リチウムイオン二次電池搭載車へ進む。
ダイハツ工業は商用電気自動車(EV)について40年以上の長い実績を持っている。走行用の鉛蓄電池を内蔵した「ハイゼット」を1967年に電気自動車として発売*1)、2005年まで複数車種にまたがり約8000台を販売した。配送車や公用車として利用されたという。次に狙うのはリチウムイオン二次電池を採用した車種だ。
*1) 1970年に開催された日本万国博覧会(大阪万博)にもEVを275台納入している。
リチウムイオン二次電池搭載車の開発に先立ち、滋賀県と大分県が実施する軽商用EVの実証走行試験に協力する。ガソリン車「ハイゼットカーゴ」をベースとした改造EV(図1)を滋賀県に2台、大分県に2台提供する。
走行試験は2012年4月から両県の公道で開始する。実際の公用車として1年間使用し、EVの開発にフィードバックする。「リチウムイオン二次電池を搭載したハイゼットカーゴをすぐに製品化するということではなく、今回は基本的なデータを収集するのが目的だ」(ダイハツ工業)。
今回提供するEVは、リチウムイオン二次電池やモーターを搭載した改造EV。1充電当たりの走行距離は約150km(JC08モード)であり、最高速度は約100km。充電時間は約7時間(200V充電時)だ。
図1 ダイハツ工業が試作した実証走行試験車 4人乗りの軽貨物車「ハイゼットカーゴ」を改造したEV。全長3395mm×全幅1475mm。重量は約1100kg。最大積載量は250kg(2人乗車時)。出典:ダイハツ工業
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