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富士ゼロックス、木質系非可食バイオベースプラスチックを開発製品のCO2削減に貢献する新素材

富士ゼロックスがABS樹脂を超えるウエルド強度を持ったバイオプラスチックを開発。環境配慮型製品開発の選択肢が増えることになりそうだ。

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 富士ゼロックスは2011年9月14日、木質系非可食バイオベースプラスチック素材および部品の開発に成功したことを発表した。既に同素材の量産体制が整備されており、「今年度販売の商品に投入する予定」(富士ゼロックス 広報担当者)だという。

 同素材の開発・製品化では、射出成形向けの材料特性などの基礎研究については富士フイルムと、量産化および実用化についてはダイセルポリマーと協業している。

 プレスリリースによると、今回開発された新素材は、木質セルロースをベースにしたもので、石油資源を従来比40%削減できるという。

 同社ではセルロースと石油系材料の混合技術(アロイ技術)によって射出成形向けの流動性や柔軟性を確保しつつ、一定の強度を確保しているという。同社評価によると、特にウエルド強度においてABS樹脂以上の値を得られるとしている。また、UL規格V-2の難燃性も兼ね備えており、幅広い分野で利用できるとしている。

 バイオベースプラスチックとしては飼料用トウモロコシを原材料としたポリ乳酸による樹脂が一般的だが、ポリ乳酸系の素材のみでは、石油系樹脂の提供する特性全体をカバーし切れない領域がある。このため、近年では、ポリ乳酸以外の原料を使った代替素材の開発に注力するメーカーが増えている。

 同社でも、ポリ乳酸系樹脂の開発を継続しつつ、新たなバイオベースプラスチックの研究開発を進めていた。

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