AR技術を搭載したパイオニアの最新カーナビ専用カメラユニットにイーソルの「eCROS」が採用:ARスカウターモードの実現をサポート
イーソルは、パイオニアが開発したAR技術を搭載するカーナビの車載カメラ「クルーズスカウターユニット」に、「eCROS」が採用されたことを発表した。
イーソルは2011年5月20日、パイオニアが開発した拡張現実(AR:Augmented Reality)技術を搭載するカーナビゲーションシステム「カロッツェリア サイバーナビ(以下、サイバーナビ)」(5月下旬発売予定/オープン価格)専用の車載カメラ「クルーズスカウターユニット」に、イーソルのリアルタイムOSベースソフトウェアプラットフォーム「eCROS」が採用されたことを発表した。
サイバーナビには、クルーズスカウターユニットでフロントガラス越しに撮影した映像に対し、ナビゲーション情報やリアルタイムに映像解析した情報を重ねて表示する「ARスカウターモード」(パイオニア独自技術)が搭載されている。また、前方車両の動きや車間距離、信号機の信号変化、白線の踏み越えなどを検知し、ドライバーにディスプレイ表示や効果音で通知する機能などを備える。今回、これらサイバーナビの機能を実現するクルーズスカウターユニットに、イーソルのリアルタイムOS、開発ツール、ミドルウェアなどで構成されるeCROSが採用された。
絶えず前方の走行風景の撮影を続け、撮影映像のエンコード処理やカーナビ本体への映像データの転送など、高いリアルタイム性が求められるクルーズスカウターユニットのOSに、μITRON仕様準拠リアルタイムOS「PrKERNELv4」が搭載されている。また、撮影した映像のファイルデータの管理機能やSDメモリーカードのファイルの読み書きの機能をFATファイルシステム「PrFILE2」やSDメモリーカードドライバが担い、カーナビ本体とデータをやりとりする機能をUSBデバイス側スタック「PrUSB/Device」で実現している。なお、アプリケーション開発には、「eBinder」が提供するリアルタイムシステム開発に特化したデバッグツールやシステム解析ツールが用いられているという。
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