再生可能エネルギーに注力するGoogle、世界最大の風力発電所に1億ドルを投資:スマートグリッド
風力発電の発電規模は全世界で原子力の1/2に達するほど成長しており、再生可能エネルギーとして魅力がある。Googleは太陽光発電、太陽熱発電に続いて、世界最大規模の風力発電所に1億ドルを投資した。
Googleは2011年4月18日(米国時間)、米国オレゴン州に建設中の世界最大規模の風力発電所「Shepherds Flat Wind Farm」に約1億米ドル(約83億円)を投資したと発表した。
同社は4月7日にドイツの太陽光発電所へ350万ユーロを投資した他、4月18日に世界最大規模の太陽熱発電所「Ivanpah Solar Electric Generating System(ISEGS)」に1億6800万米ドルを投資したことを発表したばかりだ。再生可能エネルギーへのGoogleの投資総額は3億5000万米ドル以上に上る。
Shepherds Flat Wind Farmは2012年に完成予定であり、完成時の最大出力は845MWである。同社によれば23万5000世帯の電力をまかなうことができる規模だという。完成後は長期にわたり配電会社であるSouthern California Edisonに電力を供給する。
同風力発電所では、米国の商用風力発電所としては初めて、永久磁石式発電機を内蔵するタービンを採用した。これにより、発電効率と信頼性が高まり、発電コストの低減にも寄与するという。
同風力発電所の建設は風力発電や地熱発電、太陽光発電に投資するCaithness Energyとタービンを提供するGeneral Electric(GE)によって始まった。Googleは共同出資者として住友商事の米国子会社であるSumitomo Corporation of America、伊藤忠商事の米国子会社であるTyr Energyの名前を挙げている。
なお、米国における風力発電は2010年末時点で中国に次ぐ世界第2位の規模に達しており、最大出力は4万180MWである。これは米国の電力需要の3%を満たす水準だ。日本は同時点で2304MWである。
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