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カイゼン案を効率的に検討するためのチェックリスト実践! IE:方法改善の技術(8)(2/3 ページ)

カイゼン案を科学的に導くためのチェックリスト法を厳選して紹介。いまある課題に対してチェックリストで問題の本質を見つけてみよう

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3. 5W1H(Why、What、Where、When、Who、How)のチェックリスト

 VE(Value Engineering:価値工学)活動の現状分析で、的確に現状を把握して改善案の漏れを防止するためのチェック項目をまとめた手法です。VEのみならず、あらゆる改善の着眼点に応用できる手法です。主な用途として、現状分析、改善案の作成、問題の摘出などに広く活用されています。

 状況を簡潔に、漏れなくとらえて表現するために、Why(なぜ)、What(何を)、Where(どこで)、When(いつ)、Who(誰が)、How(どのように)の5W1Hの視点で整理する手法です。また、Howをさらに分解して、How to(どのように)と、How much(どのくらい)の5W2Hとすることもあります。いずれにしても、改善に取り組むときのチェックリストとして、5W1H(5W2H)を自問自答していくことが役立ちます。

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4. サーブリッグによる動作改善のチェックリスト

 IEの基礎を構築した代表的な1人でもあり、動作研究を発展させたギルブレス(Frank Bunker Gilbreth)は、動作を細かく分析した結果、「探す」「選ぶ」「つかむ」「考える」「運ぶ」などの基本的動作要素を見つけ出しました。その動作要素を自分の名前を逆さにつづり、サーブリッグ(therblig)と名付け、個々のサーブリッグに対する改善点を見いだして効率的な作業方法を導き出すための手段としました。サーブリッグによる動作分析の着眼点は次のとおりです。

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5. 合理化の3S(単純化、標準化、専門化)チェックリスト

 どのチェックリスト法にも共通していえることですが、「合理化の3S」は、改善の基本手法である一方、あまり頼り過ぎると環境の変化や進歩、顧客のニーズに弾力的な対応ができなくなったり、柔軟な発想を妨げたりする恐れがありますので、適宜に見直していく必要があります。そのことを念頭に置いて参考としてください。合理化は次の3つのステップを踏んで行います。

単純化Simplification)

標準化Standardization)

専門化Specialization)


(1)単純化

 材料、部品、製品、治工具などを整理して、種類を減らして単純化することが合理化の第一歩です。「Simple is the Best」といわれるとおり、単純化することは大変重要なことです。

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(2)標準化

 標準化は、まず漠然とした現状を整理・整とんして、これを一定の基準に従って分類し、次に、その種類を限定して統一し、最後に規格を定めて標準を具体的に設定し、実際に活用していく系統的なプロセスです。

 物の標準化は、材料・部品・製品・治工具などを単純化の観点からなるべく種類を減少させ、作業目的への適合に基づいて、一定の基準で類似の形状や性質のものを整理・統一していき、最終的には規格に定めていくことをいいます。また、方法の標準化は、作業方法・作業条件・管理方法などの最良の方法を決定したうえで、これを標準化し、作業標準や管理標準として明文化することをいいます。このような標準化によって、生産計画および生産統制が容易となり、作業の習熟を早く達成することが可能となります。また、部品の互換性が増えて在庫が減少し、コストダウンや品質の向上につなげていくことができます。

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(3)専門化

 製品や作業方法についての特色を打ち出し、同業他社に対して絶対的優位を獲得するよう、特化していくプロセスを専門化といいます。

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