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世界が広がる!! クラウド時代の組み込み機器Tech・Ed Japan 2010レポート(3/3 ページ)

MS主催Tech・Ed Japan 2010のBirds of a Featherセッション「Windows Platformによる組み込み機器とサービス連携」の講演内容を紹介する

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スマートメーターをつなぐ

 2つ目のデモンストレーションは、明るさ(ルクス)と電力(ワット)を計測できるZigBee付き電源タップで取得した情報をZigBee通信モジュールが接続されたWindows PCで受信。Sensor APIでこのデータを取り出し、Sensorアプリケーションが北米にある「Windows Azure」ストレージに格納し、Windows Azure上の「Silverlight」アプリケーションでそれを確認するというもの。

 「このデモンストレーションは、『Microsoft Tech・Days 2010』でも披露されたものだが、今回はその拡張版となっている!」と太田氏。

スマートメーターをつなぐ
画像14 スマートメーターをつなぐ(デモンストレーション概要)
スマートメーターシステム概要
画像15 スマートメーターシステム概要
アーキテクチャ
画像16 アーキテクチャ

 同システムの開発に携わった富士ソフト システム開発グループ MSユニット 第1技術ディビジョン 武田 裕希氏と廣瀬 晃氏が、セッション会場に設置されたZigBee付き電源タップ5個(うち3個にはヘアドライヤーを接続)を用い、スマートメーターシステムのデモンストレーションを実施した。

ZigBee付き電源タップ電力をビジュアル表示 画像17(左) 明るさと電力を計測できるZigBee付き電源タップ/画像18(右) Silverlightアプリケーションで明るさ、電力をビジュアル表示

武田 裕希氏と廣瀬 晃氏
画像19 富士ソフト システム開発グループ MSユニット 第1技術ディビジョン 武田 裕希氏と廣瀬 晃氏

 「このシステムでは実機サーバを使用していない。北米にあるWindows Azure上のデータを取得して表示させている。そのパフォーマンスにも注目してほしい」と武田氏。

 さらに、「Windows Embedded CE」搭載の評価ボードでWindows Azureにアクセスし、取得データをグラフ表示するデモンストレーションも実施された(こちらは残念ながらうまく動作しなかった)ほか、スペシャルゲストとして登場した富士ソフトのヒューマノイド「PALRO」と同システムとの連携も披露された。

デモンストレーションの様子富士ソフトのヒューマノイド「PALRO」 画像20(左) Windows Embedded CE搭載の評価ボードを用いたデモンストレーションの様子/画像21(右) 富士ソフトのヒューマノイド「PALRO」がスペシャルゲストとして登場。電源ONしてすぐに「温度が上昇しているため一部の運動機能を停止します……」(PALRO)とへそを曲げ、会場を沸かせるシーンも

 武田氏が「PALRO、監視をはじめて」と指示を出すと、PALROが「分かりました。監視を開始します」と応答。このタイミングでPALROがWindows Azure上のストレージにアクセスし、データの常時監視を開始し、データが設定された閾値を超える(データが変化する)と、PALROが音声でそれを教えてくれる。

 1番目のZigBee付き電源タップに接続されたヘアドライヤーをONにした場合、「1番電源タップの電力量が1000ワットを超えて使用されています。このまま1時間使用を続けると634グラム相当のCO2を排出します」とCO2排出量まで教えてくれるPALRO。また、明るさについても「1番電源タップの周りが明るくなりました。問題ありませんか?」(PALRO)と状況変化を音声で伝えてくれる。ちなみにPALROのソフトウェアインターフェイス、ハードウェアの主な仕様は「PALRO Garden」で公開されており、提供されている開発環境やAPI、ソフトウェアライブラリを利用し、ユーザー自身で機能を拡張することも可能だ。

*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***

 PALROに監視終了を告げた武田氏は、「センサ技術、Sensor&Location Platform、Windows Azureを活用することで、さまざまなデバイス、さらにはPALROのようなロボットと組み合わせることが可能となる」と述べ、デモンストレーションを締めくくった。

関連リンク:
富士ソフト

 2つのデモンストレーションを披露した太田氏は、「『センサデバイス』『クライアントアプリケーション』『サービス』が整って、“センサエコシステム”ができる」とし、「センサで取得したデータに意味付けをして、さまざまなモノを組み合わせることで世界が広がる。これまでにない面白いアプリケーションが生まれるだろう」と同セッションを総括した。

センサエコシステムセンサ内蔵グローブ 画像22(左) 太田氏がいうセンサエコシステムについて/画像23(右) セッション後半、さりげなくセンサ内蔵グローブを装着していた太田氏。グローブの正体については「組み込みで使えるWindows 7の新機能トップ7」をご覧いただきたい


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