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グローバル企業の公用語S&OPの普及に向けて セールス&オペレーションズ・プランニングの方法論(6)(2/3 ページ)

本連載では、第1回でS&OPプロセスの概要をご紹介し、第2回以降4回にわたって、経営者が直面する重要な経営課題を取り上げ、その有効なソリューションとしてのS&OPについて紹介してきました。本稿では、本連載のまとめと、日本企業へのS&OPの普及に向けたヒントを考えてみることにしましょう。

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本連載で取り上げた経営課題と「S&OPの7つのパワー」のマトリックス

 表1は、本連載の第2回目から第5回目まで計4回にわたり取り上げてきた経営課題と「S&OPの7つのパワー」をマトリックス形式で一覧としたものです。

 ここで、「S&OPの7つのパワー」とは、

  • グローバルに分断したバリューチェーンをシームレスにつなぐ「グローバル調整力」
  • 環境対応型の戦略計画と業務計画をつなぐ「俊敏力」
  • 戦略と基幹業務(現場)をつなぐ「戦略実行力」
  • 最新の経営環境に基づきトップマネジメントが意思決定をした売上高、コスト、在庫などの財務数値を月次に入手する「財務評価力」
  • 情報共有とコミュニケーションの円滑化により、全体最適を志向し各機能間をつなぐ「クロス・ファンクショナル力」
  • 機能部署担当のミドルマネジメントとグローバル組織をつなぐ「組織学習力」
  • ERPシステムの全体導入を加速し、ITアプリケーションとデータをつなぐ「IT活用力」

の7つを指します。なお、この「S&OPの7つのパワー」については、本連載の前に掲載した「S&OPに対応すべきこれだけの理由」で紹介しています。

表1 本連載で取り扱った経営課題と「S&OPの7つのパワー」のマトリックス
表1 本連載で取り扱った経営課題と「S&OPの7つのパワー」のマトリックス

 表1をまとめたものが図2です。表1および図2からも明らかなように、S&OPは、多くの日本企業が直面している重要な経営課題に対する有効なソリューションであり、欧米のグローバル企業の多くが採用し、今日、更なる展開の時期に入っているにもかかわらず、これまで、日本では普及はおろか、その存在すらあまり知られていなかったというのが現実なのです。

図2 本連載で取り上げた課題とS&OPの「7つのパワー」の関係
図2 本連載で取り上げた課題とS&OPの「7つのパワー」の関係

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