PHEVのトラックが登場、最新の安全システムも多数:人とくるまのテクノロジー展 2010(2/4 ページ)
『人とくるまのテクノロジー展 2010』が、2010年5月19日から21日までパシフィコ横浜で開催された。2009年と同様に、電気自動車、ハイブリッド車、プラグインハイブリッド車などの電動自動車とその関連技術に関する展示が多く見られた。その一方で、2010年に入ってから発売された新たな安全システムに関する展示も存在感を示していた。
次世代のインホイールモーター
次に、電動システム関連の展示を紹介しよう。
NTNは、走行用モーターを車輪の内部に組み込んだインホイールモーターの次世代品「インテリジェント・ホイール」を展示した(写真6)。冷却方式を従来の水冷から空冷に変更して軽量化を実現した。モーターの回転角度センサーには、検出精度が±0.4度という高精度磁気式角度センサーを採用している。
ピューズは、Liイオン電池システムを展示した(写真7)。同システムのLiイオン電池モジュールが平らな形状であることを利用して、複数のモジュールを積層して使用している。最大192個まで積層することが可能であり、その場合には容量13.5kWh、出力電圧690VまでのLiイオン電池システムを構築することができる。
TDK-EPCは、電動システムに用いる車載電流センサーの開発品を展示した(写真8)。この開発品は、500A以上の大電流の測定に対応するために、電流の検知方式として磁気比例式を採用している。磁気比例式は、磁気平衡式と比べて精度は低いものの、より小さなサイズで大電流に対応することが可能である。
村田製作所は、絶縁型のDC-DCコンバータモジュールを展示した(写真9)。積層シートタイプのトランスと基板を一体化することで、通常の巻き線タイプのトランスを用いるものよりも大幅な薄型化を達成している。主に、HEVの2次電池制御ECU(電子制御ユニット)などの用途に向ける。
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