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PHEVのトラックが登場、最新の安全システムも多数人とくるまのテクノロジー展 2010(1/4 ページ)

『人とくるまのテクノロジー展 2010』が、2010年5月19日から21日までパシフィコ横浜で開催された。2009年と同様に、電気自動車、ハイブリッド車、プラグインハイブリッド車などの電動自動車とその関連技術に関する展示が多く見られた。その一方で、2010年に入ってから発売された新たな安全システムに関する展示も存在感を示していた。

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主役はやはりEV/HEV

 展示会の主役となったのは、やはり、電気自動車(EV)、ハイブリッド車(HEV)、プラグインハイブリッド車(PHEV)である。まず初めに、自動車メーカーの展示を中心に紹介する。


写真1「プリウスプラグインハイブリッド」のカットモデル
写真1 「プリウスプラグインハイブリッド」のカットモデル 
写真2「プリウスプラグインハイブリッド」のLiイオン電池ユニット
写真2 「プリウスプラグインハイブリッド」のLiイオン電池ユニット 
写真3デンソーのLiイオン電池監視ユニット
写真3 デンソーのLiイオン電池監視ユニット 1個の電池監視ICで7個のLiイオン電池セルの監視と管理を行うことができる。なお、15個のICのうち1個は冗長系のために用いられている。
写真4いすゞ自動車のPHEVトラック
写真4 いすゞ自動車のPHEVトラック 出力が29kWの3相交流モーターを使用している。2次電池はLiイオン電池で、容量は1.9kWh。新たに追加した充電器はASTI製である。
写真5本田技研工業の「EV-neo」
写真5 本田技研工業の「EV-neo」 充電器は内蔵していないので、充電は専用の充電器を用いて行う。

 トヨタ自動車は、PHEV「プリウス プラグインハイブリッド」のカットモデル(写真1)と、同車に搭載されたリチウム(Li)イオン電池ユニット(写真2)を披露した。同電池ユニットには、トヨタ自動車が自社で開発した電池セルを96個直列で接続した電池パックが、3個並列に接続されている。

 このLiイオン電池ユニットの充電状態を監視するためのユニットを展示したのがデンソーである(写真3)。1個の監視ユニットで、1個の電池パック内に含まれる96個のLiイオン電池セルの電圧を監視/管理することができる。電圧の監視/管理については、全セルの平均電圧を検出し、その平均電圧と比べて電圧が高いセルを簡素な論理回路で判定して放電させるという回路方式を採用している。監視ユニットには、これらの回路を1チップ化した電池監視ICが15個搭載されている。

 いすゞ自動車は、小型トラック「エルフ」のディーゼルハイブリッドモデルをベースとして開発したPHEVトラックを展示した(写真4)。このトラックは、ベース車(エルフ)に充電器と充電用のコネクタを追加したもので、モーターやLiイオン電池はベース車と同じものを使用している。走行方式も、ベース車と同様に、エンジンとモーターの動力を併用するパラレルハイブリッド方式のみで、Liイオン電池の電力を使ってモーターだけで走行することはできない。ただし、「外部からの充電で高い充電率になったLiイオン電池から得られる電力により、高効率でモーターを動作させることができる。これによって燃費を大幅に向上できるようになる」(いすゞ自動車)という。

 本田技研工業(ホンダ)は、特別企画展示コーナーにおいて、2010年12月にリース販売を開始する電動2輪車「EV-neo」を展示した(写真5)。走行用のモーターにはホンダが独自に開発したブラシレスDCモーターを、2次電池には東芝のLiイオン電池「SCiB」を採用した。

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