自社開発品が特許侵害に?! 身近に潜む知財リスク:自社事業を強化する! 知財マネジメントの基礎知識(1)(1/5 ページ)
技術開発戦略には知財管理が必須。ロボットアーム工業に降りかかる災難を例に、まずは知財リスクの確認を。
本連載について
皆さん、初めまして。日本技術貿易の野崎です。
本連載「自社事業を強化する! 知財マネジメントの基礎知識」では、知的財産(略して知財・チザイ)をどのように事業に利用・活用していけばいいのか? という観点から計6回にわたって分かりやすく紹介していきます。図1に本連載の流れについて示しました。
前半の3回が知財マネジメントスキルの総論です。今回の第1回では身の回りで起こり得る事件を基に知財リスクについて紹介し、知的財産の重要性を認識していただきたいと思います。第2〜3回は事業戦略に知的財産戦略を組み込んだ、いわゆる「知財経営」について解説します。知的財産の創造・保護・活用という「知的創造サイクル」(注1)を事業戦略にどのように組み込んでいくのか、また知財経営の現状についてアンケート結果や事例を交えて解説します。
後半の3回は、知財マネジメントを推進するうえで基盤となるスキルであると同時に、私の専門領域である情報検索・分析スキルについて紹介していきます。3回という限られた連載ではありますが、特許庁が無料で開放している特許電子図書館(注2)を使った特許・意匠・商標検索方法やR&D戦略立案に役立つパテントマップ(特許マップともいいます)について説明していきます。
本連載を通じて「よし、うちの会社でも知的財産をうまく活用して事業を強化・活性化しよう!」と感じていただければ幸いです。
それでは、早速スタートしましょう!
本連載の内容に関する注意
本連載では、内容を分かりやすくするため法律的に厳密ではないところがあるかもしれませんがご了承ください。
注1:知的創造サイクル(http://www.ipr.go.jp/intro4.html)
注2:特許電子図書館(http://www.ipdl.inpit.go.jp/homepg.ipdl)
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