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組み込みで使えるWindows 7の新機能トップ7組み込みOSの新潮流 −Windows 7−(3/4 ページ)

本稿では、マイクロソフトの販売代理店であるユニダックス主催の「組込みだってWindows 7!! 今日からすぐ使える最新機能 大活用セミナー」で講演を行ったマイクロソフトのセッション内容を基に、Windows Embeddedの製品ラインアップの概要と組み込み分野で使えるWindows 7の新機能について紹介する。

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Windows 7の“組み込みで使える”新機能トップ7

 それでは、組み込み分野で使えるWindows 7の新機能について見ていこう。

 画像7は、Windows 7に搭載されている各機能を、前述した「パフォーマンス」「信頼性」「互換性」「接続性」の4つのカテゴリで区分したものである。なお、画像7中にある青文字は、Windows 7 Ultimate for Embedded Systemsでのみ利用可能な機能となっている。

 ここでは、「組込みだってWindows 7!! 今日からすぐ使える最新機能 大活用セミナー」のマイクロソフトの講演の中で紹介された組み込み機器向け機能トップ7、「VHDブート」「AppLocker」「DirectAccess」「BranchCache」「Windowsタッチ」「Sensor and Locationプラットフォーム」「Virtual Windows XP」について順番に紹介する(画像8)。


Windows 7搭載機能
画像7 Windows 7搭載機能(マイクロソフトのプレゼンスライドより)
組み込み機器向け機能トップ7
画像8 組み込み機器向け機能トップ7(マイクロソフトのプレゼンスライドより)

1.VHDブート −互換性−

 「VHD(Virtual Hard Disk)」とは、Virtual PCなどの仮想化環境で使われている仮想ディスクフォーマットだが、Windows 7からOSの標準機能だけでVHDの接続・切断などが容易にでき、さらにVHDの中にインストールしたOSをネイティブのPC上で起動(ブート)することが可能になった。「VHD自体が単一のファイルで構成されているため、バックアップでの利用や、複数のOS環境を1つのPCに載せて、それらを排他的に起動させるといった利用ができるようになる」(永田氏)。ただし、VHDでブートする場合、ハイバネーションなど一部機能がサポートされないので注意が必要だ。

2.AppLocker −信頼性−

 昨今のさまざまな脅威に対し、信頼性/セキュリティを向上させる仕組みの1つとして、AppLockerが提供される。AppLockerは認証されたアプリケーションのみを実行し、不要なアプリケーションの実行をブロックできる機能だ。詳しくは、@IT「Windows Server Insider」フォーラムの「Windows 7 プレビュー(3)」を参照してほしい。

3.DirectAccess −接続性−

 Windows 7と「Windows Server 2008 R2」の組み合わせによる新しいセキュアな接続方法として提供されるのがDirectAccessだ。例えば、外部から社内イントラにアクセスする際、VPN(Virtual Private Network)経由などで接続するのが一般的であったが、これだと複雑な手順や社内ネットワークの認証に時間が掛かるなどのデメリットがあった。DirectAccessであれば、インターネットに接続した時点で自動的に社内イントラに接続してくれるため、ユーザーの作業負荷が軽減できる。「本店と支店、本社と工場などの接続をシームレスに、安全に実現できるようになる。また、これまで掛かっていたVPNなどの専用線の運用コストを削減できる」(永田氏)。

4.BranchCache −パフォーマンス−

 同じく、Windows 7とWindows Server 2008 R2の組み合わせにおける拠点間の帯域コスト削減を実現する機能がBranchCacheだ。BranchCacheは、一度アクセスしたデータをWindows 7 PC、あるいはサーバにキャッシュしておき、次回以降ほかのPCから同じデータに対する要求があった場合に、キャッシュから高速にデータを提供できる仕組みだ。「例えば、本店と支店とを接続する回線が細い場合、大きなデータのやり取りが困難であるといったケースがよくある。BranchCacheを用いることで即座にデータを入手できるようになり、業務効率が向上する」(永田氏)。

 以上の4つが、Windows 7 Ultimate for Embedded Systemsでのみ利用可能な機能だ。次ページで紹介する残り3つは、Windows 7 Professional for Embedded Systemsでも利用できる機能となる。

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