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例題で理解する「そもそもシックスシグマって何だっけ?」シックスシグマの落とし穴(1)(4/5 ページ)

シックスシグマは改善のための重要ワード。でも、どう導入すればいいのか、どう考えるかを理解していますか? 簡単な例題から確認を

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シックスシグマプロジェクトの進め方

 シックスシグマは、DMAICと呼ばれる5つのステップを踏むことで、課題解決を図れるように、デザインされています。

 その5つのステップとは、

  • Define(定義)
  • Measure(測定)
  • Analyze(分析)
  • Improve(改善)
  • Control(定着)

のことを指します。各ステップの頭文字を取って、DMAICとなります。

シックスシグマの5つのステップ
シックスシグマの5つのステップ

例題:英語力強化のプロジェクトをDMAICの5つのステップで実行するなら?

 このように書くと、少し難しく感じられるかもしれませんが、事例を参考に見てみると、きっとすんなりとご理解いただけると思います。

 まずは身近な例で考えてみます。ここでは『英語力を強化する』をケースにしてみましょう。

背景

 昇進の条件に、TOEICで730点を取ること、が追加された。自分はあまり英語が得意ではないが、この条件以外はクリアしているので、何とか1年以内にこの730点以上の点数を取り、来年の昇進試験に臨みたい。

Define(定義)

 「なぜこれに取り組む必要があるのか」を、明らかにします。

項目 値、設定値など
会社からの昇進条件 TOEIC 730点
達成までの期間 12カ月以内
評価指標 TOEICの点数
目標値 730点
現状値 570点(6年前の点数、以降は受けていない)
掛けられる費用 10万円
達成したときのインパクト 年額80万円の給与増、希望の部署に異動できる可能性が高まる
スケジュール 早急に勉強を始め、来年6、7、9月にTOEICを受験する
課題を整理する

Measure(測定)

 「いまの状態」を明らかにします。

No. 「いまの状態」
1 TOEICのサンプル試験を2回受ける(560点、580点)
2 TOEICを受験し、いまの点数を確認(585点)
現状を整理する(いまの実力を575点として、155点の点数アップ、特にリスニング力の強化が必要と認識)

Analyze(分析)

 何が現状を生み出しているのか、根本原因を探ります。

No. 原因
1 日々の生活を表にし、勉強に充てられる空き時間を確認する(平日の朝30分、通勤時間20分×2、週末2時間は空いているが、ぼんやりと過ごすことが多かった)
2 リスニング力が弱い原因を掘り下げてみる(意識的に英語を耳にする機会が、ほとんどなかった)
3 なぜいままで、必要と思いながら英語の勉強ができていなかったのか、その原因を掘り下げてみる(周りがいうからやらなきゃと思っていただけで、英語をいまの仕事にどう生かせるかまで考えたことがなかった)
課題解決と現状のギャップの原因とは?

Improve(改善)

 分析の結果を基に、改善策を考え、検証します。

No. 内容
1 勉強に対するモチベーションを維持するために、目標となりたい姿を見えるところに張り、勉強の計画と実績が分かる表を作る
2 費用や時間効率の面から、TOEICに特化した通信教材を購入し、通勤時間はリスニング、朝と週末はその他の勉強に充てる
3 実際に1、2を実施し、1カ月後にTOEICサンプル試験を行うことで、効果を実感する(600点)
4 昇進試験3カ前の6月の試験を受ける(735点を取れた!)
課題解決に向けて取り組むべきことは?

Control(定着)

 改善策の定着と調整を図り、継続的な効果を得ていきます。

No. 改善策
1 7、9月の試験を受験し、継続的に効果を測る(730点、740点だったので、安定的に目標レベルに達したことを確認できた)
2 目標を800点に再設定して勉強を続け、3カ年単位で計画を見直すことにする
継続的に効果を得るには?



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