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現場と意思決定者の分断はなぜ発生するか ―日本インフォア ものづくり支援ソフトウェア製品レポート(5)(3/3 ページ)

製造業を取り巻く厳しい経営環境の中で、高い次元のQCDを達成するにはITツールによる業務支援が不可欠である。本連載はPLM、ERP、SCMなど製造業向けの代表的な業務支援ソフトウェアの特徴をレポートしていく。

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情報はアクションを起こすためのもの、アクションを支援する仕組みが重要

――情報を柔軟に統合して見せる仕組みが重要ということですが、各社がさまざまな見せ方を提示しています。ある意味で、どう見せ、どう意思決定を促すかは、この見せ方の部分に大いに依存しているのではないでしょうか。

 われわれは情報の見える化という観点では「Infor MyDay」というテンプレートを提供しています。Infor MyDayは、当社がいままで作り上げてきたさまざまなシステムのノウハウから、最も業績に効果のある見せ方を考え抜いて作り上げています。Infor MyDayでは、企業内の職掌、役割ごとに見たい情報が異なることもよく理解したうえで100種類以上のテンプレートも用意しています。つまり、どの担当であっても既存の設定の中から業務にマッチした情報を選択することになります。カスタマイズはほとんど必要ないでしょう。

 加えて、ひとたびInfor MyDayにログインすれば、そこから世界各地の拠点の情報まで、例えば国境を越えてアジア各国や欧米の拠点の現時点での状況を見ることもできます。その間、面倒な各システムへのログインや認証といった手続きの必要もありません。もちろん情報はすべて変換された状態ですから、あたかも自分の部署の情報を得るように海外拠点の生産状況や在庫状況などを確認できます。

 もし読者の皆さんの環境で同じ作業をするのに、担当部署に問い合わせをしてからさらに拠点のシステムに申請を出して情報提供を求める、といった作業が必要なら、MyDayのスピードの速さに驚かれることでしょう。

 情報はただ見せればいいわけではありません。情報はあくまでも対策のアクションを起こすためのきっかけです。インフォアが提供するツール群には、これまで実際にシステム構築を進める中で得てきた製造業経営のために各部門が行うべき行動プランが結集していますから、個々の皆さんが迅速なアクションを起こす助けになるはずです。

MyDayのインターフェイス例
MyDayのインターフェイス例
さまざまな情報が1画面に集約されている。実際には業態や業務ごとに多数の表示パターン(テンプレート)がある

*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***

コスト低減圧力の強いいま、攻めのIT投資で業績に貢献するには

 Infor ERP LN(Baan)、Infor ERP LX(BPCS)など、同社が提供してきたERPパッケージユーザーならば、MyDayやInfor Decisionsなどの機能コンポーネントは無償提供とされている。基本となる仕組み以外に、個別カスタマイズのコストを掛けずに新しい機能を随時利用できるようになる同社の仕組みはコスト低減圧力の強いいま、新たな攻めのIT投資の選択肢として非常に有効なのではないだろうか。同社ではこのほかにも、PM10と呼ばれる、拠点のリアルな情報を可視化し、企業のパフォーマンスを管理するという視点を提供するアプリケーションも提供している。小さなIT投資を最大限に活用するために、インフォアのSOAの仕組みは有効となるだろう。

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