激闘、Imagine Cup世界大会! 日本代表の長く険しい一日:Imagine Cup 2009 イベントレポート(3)(2/2 ページ)
世界大会のラウンド開始、東京工業高等専門学校のチーム「CLFS」が世界の大舞台に。彼らの激動の一日をレポートする
世界TOP12なるか?
第1ラウンドの審査がすべて終了し、同日の夕方第2ラウンドに進出できる12チームが発表された。なお、CLFSがショーケースで審査などを行っている間に、ソフトウェアデザイン部門に出場している「NISLab++」の第1ラウンドが行われた。彼らは世界大会2度目の出場で、前回の初戦敗退という苦い経験をバネにこの1年間頑張ってきた。話によると彼らのプレゼンテーションも壮行会以上にブラッシュアップされており、非常に好評であった。「組み込み開発部門とソフトウェアデザイン部門、両部門での第2ラウンド進出もあるのでは?」と関係者全員で期待を持って「ジャパン」のコールを待った。
ソフトウェアデザイン部門――「ブラジル」「コロンビア」「チェコ」「フランス」「メキシコ」「ポーランド」「ルーマニア」「ロシア」「スペイン」「スリランカ」「台湾」「イギリス」の12カ国。
組み込み開発部門――「ブラジル」「カナダ」「中国」「エジプト」「韓国」「メキシコ」「スリランカ」「台湾」「トルコ」「ウクライナ」「イギリス」「アメリカ」の12カ国。
両部門とも日本代表は初戦で“敗退”してしまった……。特に今回筆者が注目していたCLFSは初挑戦ながら特に目立った失敗もなく、第1ラウンドをこなしていたので、非常に期待していたのだが、残念な結果に終わってしまった。
発表直後、CLFSの佐藤さんは「残念、悔しい。自信があったのになぜだろう」と、ため息をもらしていたが、立ちはだかる世界の壁は彼らが思う以上に高いものだった……。
メンターを務めた国立 東京工業高等専門学校 松林 勝志氏は次のような感想を述べた。「勝ち残ったチームはどれも完成度の高いデバイスを展示していた」(松林氏)。また、これまで組み込み開発部門のチーム担当としてCLFSを陰ながら支えてきたマイクロソフト 斉藤 仁氏は「君たちのImagine Cupでの仕事はまだ残っている。勝ったチームを徹底的に調査して、次のチャレンジにつなげていこう!」と声を掛けていた。
工学系の大学チームではなく、高専から世界大会に進出(この時点で世界TOP20である)できたことは本当にすばらしい結果だが、世界の上位を狙うには何か足りないものがあったはずである。その“何か”を斉藤氏がいうように、Imagine Cupの残りの期間中に探し求めてほしい。そして、次の新たなチャレンジに今回の経験を生かしてほしい。
なお、第1ラウンドを突破したTOP12チームは同日夜に10分間のQ&A審査を受け、ファイナルに進むTOP6に絞り込まれた。その結果は以下のとおりだ。
- ソフトウェアデザイン部門―「ブラジル」「ポーランド」「ルーマニア」「ロシア」「スペイン」「台湾」の6チーム
- 組み込み開発部門――「中国」「韓国」「メキシコ」「トルコ」「ウクライナ」「アメリカ」の6チーム
次回、閉会式の模様とCLFSメンバーへのインタビューの模様をお伝えする。(次回に続く)
関連キーワード
Windows Embedded 関連 | 組み込み開発スキル | 組み込み | Imagine Cup | Windows CE | Windows Embedded | 組み込みOS | 組み込みシステム
関連記事
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.