連載
硬さを表すヤング率は“材料のバネ定数”:仕事にちゃんと役立つ材料力学(7)(1/3 ページ)
バネにも、軟らかいバネと硬いバネがあるように、材料にも、軟らかい材料と硬い材料がある。その程度を表すのがヤング率だ。
前回は材料の挙動を表現するために重要な2つの概念、応力とひずみの関係について解説してきました。実はこの応力とひずみの関係から、材料にとって非常に大切な定数を定義することができます。まさにそれぞれの材料の特性を代表する定数といっていいでしょう。
解析を行うときに、材料特性として必ず入力しなければならない定数でもあります。最近の設計者解析のソフトウェアでは、解析する対象の部品の材料を選ぶようになっています。設計者にとって、材料はとてもなじみやすいですからね。これは、材料を選ぶことによって、今回学習する定数を解析データとしてセットしているのです。
悲しいコイバナと応力―ひずみ曲線
前回、「シッカリとイメージに焼き付けておいてください」とお願いした「応力―ひずみ曲線」ですが、復習も兼ねて、恋愛のときのココロと状況になぞらえて、もう一度説明しておきたいと思います。このような連載で恋愛の話は不謹慎かとも思いましたが、僕はこの説明を聞いたとき、応力―ひずみ曲線がアタマの中にシッカリとイメージできました。そして二度と忘れることはありませんでした。
応力―ひずみ曲線のイメージをシッカリと焼き付けておくためにもお話しておきたいと思います。ほとんどがダジャレですし、コジツケもありますが、その辺りはご勘弁ください。ぜひ「本当の」応力―ひずみ線図と見比べながら、読んでみてください(図1)。
このように延性材料と少し悲しい恋のお話はとても似ているのです(図2)。
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