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デジタル回路の総仕上げ! 【期末考査】のお知らせ完全マスター! 電子回路ドリル II(23)

2学期最後の宿題となる「グレイ・コード・カウンタ」の作成について解説する。“デジタル回路マスター”を目指し、ラストスパートだ!

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【問題20】の解答

 前回の宿題【問題20】は、常に出力が1ビットだけ変化する「3ビットカウンタ回路」を作成するという問題でした。

 皆さん解けましたでしょうか?

 解けた方も解けなかった方も答え合わせをして、次項の解説までぜひ読んでみてください。毎週コツコツ問題を解いて、デジタル回路の基礎知識を身に付けましょう。

 それでは、解答を発表します!


問題20

答え.

答え


【問題20】の解説

 図1の「デコーダ(組み合わせ回路) + D-FF(レジスタ)」は実に柔軟で、さまざまな機能を持った順序回路を同じ方法で作ることができます。

クロック同期順序回路の構成
図1 クロック同期順序回路の構成

 【問題20】では、常に出力の1ビットだけが変化する“グレイ・コード・カウンタ”を作る問題です。

 まず、グレイ・コード・カウンタの真理値表を表1に示します。

グレイ・コード・カウンタの真理値表
表1 グレイ・コード・カウンタの真理値表

 続いて、【問題18】の解説を参考に“カルノー図”から論理式を求めます(図2)。

カルノー図
図2 カルノー図

 すると、次のようなグレイ・コード・カウンタの論理式、

D0Q2Q1 + Q2 ・ Q1

D1Q2 ・ Q0 + Q1Q0

D2 = Q2 ・ Q0 + Q1Q0

が求められます。

 以上から、グレイ・コード・カウンタの回路は図3のようになります。

図3 グレイ・コード・カウンタの回路

次回【期末考査】のお知らせ

 次回は2学期の【期末考査】を行います。いままでの連載の復習問題を掲載しますので、知識の確認のためにぜひチャレンジしてください。なお、今回の宿題はお休みとさせていただきます。

 2学期後半は「順序回路」について出題しました。順序回路とは“入力信号と回路に保持している状態によって出力が決まる回路”です。回路の動作は過去の状態に影響されるため、その動作を調べるために【問題11】で紹介したタイムチャートを用いました(後半はカウンタを含み、すべて「順序回路」です)。

 また、順序回路を構成するときに欠かせないのがフリップフロップです。このフリップフロップの種類ですが、【問題13】で出題した“SR-FF”や【問題14】で出題した“JK-FF”、【問題15】で出題した“D-FF”などがありましたね。そして、【問題16】以降では、フリップフロップの応用としてカウンタ回路を作りました。

 このように、連載「完全マスター! 電子回路ドリルII」では“デジタル回路”をテーマにお届けしてきましたが、実は本連載(2学期編)で出題した内容というのは、3学期にお届けする予定の「HDL(Hardware Description Language:ハードウェア記述言語)」を意識したものばかりでした。というのも、最近のデジタル回路設計が「回路図」から「HDL」へとシフトしつつあるからです。

 電子回路の世界というのは発展途中です。新しい素子やツールの出現によって、いままでの常識が変わってしまうこともあり得るでしょう。しかし、戸惑うことはありません。本連載を通じて得た知識は“新しいデジタル回路の設計技術”をマスターするうえでも必ずや役に立つはずです!(次回、2学期【期末考査】に続く)

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