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4つの角R3は「4-R3」でファイナルアンサー?演習系山田式 機械製図のウソ・ホント(4)(1/2 ページ)

穴やR、Cの個数表記は多くの人が勘違いしているポイントだろう。ほかにも寸法記入で勘違いしやすいポイントを解説した。

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 前回出題した【問題3】の解答を以下で解説していきます。寸法記入にもJIS製図特有の表現があります。今回は、JIS製図における寸法記入の作法を習得していきましょう。

【問題3】の解答

編集部より(2008/10/30記):本図版内の右側面図の一部に誤りがあり、差し替えを行いました。読者の皆さまには謹んでお詫び申し上げます。

ポイント1

 切削加工の場合、表面性状の指示が必要です。本例では、鋳物を機械加工するものとしています。大部分が同じ表面性状の場合、本例のように代表記号を図面の中に書き簡略指示することができます。ここでは、鋳物表面が大部分に当たり、鋳物表面は切削加工ではなく砂型の表面のままです。従って、「除去加工の有無を問わない記号」を使わなければいけません。

ポイント2

 寸法記入とは関係ありませんが、相貫線(2つの面が交差してできる線)が誤って投影されています。3次元CADから図面を展開すると相貫線を自動的に作成してくれますが、2次元CADの場合は、設計者が正しい形状をきちんと理解して描かなければいけません。このとき、JISでは相貫線の簡略化も許されているので、必ずしも正確に描かなくとも構いませんが、明らかに誤った図示は形状の理解を混乱させるため避けるべきでしょう。

ポイント3

 2002年に改定された表面性状記号では、図面の下辺または右辺から読める方向での表記のみとしています。従って、表面性状記号を面に直接指示できない場合、引き出し線を出し、下辺から読めるようにしなければいけません。

ポイント4

 正方形の形状を表す□(「カク」)は側面から見た図にしか使うことができません。従って、正方形を正面から見た図では水平垂直方向の寸法を記入しなければいけません。

ポイント5

 R面取りやC面取りは個数表記できません。本例では、4つのR形状は一連の形状と見なすことができるので、4つ角のRのうち1つだけ寸法記入し、ほか3つの寸法記入を省略しました。

ポイント6

 ピッチ円上に整列した穴で、基点が分かり、かつ等分に配置されている場合は角度寸法を省略することができます。

ポイント7

 円を正面から見た図に直径寸法を指示するとき、両端に端末記号(矢など)が付く場合は直径寸法の数値の前にΦ(「マル」)は描きません。

ポイント8

 複数ある穴に寸法を指示する場合、基点となる穴に寸法線を記入しておけば、加工者にとって理解しやすい図面になります。課題図のように寸法記入しても間違いではありませんが、マナーとして基点となる穴に寸法を記入する心遣いを忘れないようにしましょう。

ポイント9

 一群の穴の総数は、同一個所の一群の穴の総数を記入します。本例のように、左右のフランジに同じように穴が開いている(形状がまったく同じ)場合は、片面の穴の総数のみを記入し、その面を例えば「面A」と名付け、反対面は「面Aと同じ」と記入します。

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