インターネプコン“ものづくりの匠”探訪:メカ設計 イベントレポート(1)(2/2 ページ)
第37回 インターネプコン・ジャパン内の産業機械や部品加工に関連する企業のブースを中心に訪れてみた
アサダメッシュ
アサダメッシュは大阪の金網メーカーだ。ブースでは、金属製の糸(最も細い線径は13μm)で編んだメッシュを展示した。その見掛けは、化学繊維のリボンのようにも見える。金属の網も化学繊維の網同様、平織りや綾織など、編み方にさまざまな工夫を凝らす。
金網は電子基板上の配線をプリントする際に用いられる。機械設計者にとってはあまり身近な工程ではないのかもしれないが、要はプラスチック部品の試作時、筐体(きょうたい)表面に印字を行うとき(あるいは学校の美術の授業で教わる)のシルクスクリーン印刷と同じ原理である。だから網には当然、コンスタントに力が掛かることになる。細い線で編んだスクリーンなら細かい精度でプリント可能だが、容易に塑性変形してしまう。
この難題をクリアしたという網が以下の写真の網だ。これなら10μm以下の寸法精度の印刷も可能である。強くて伸びにくいステンレス線材を選定し、独自の網工法と圧延技術で製網した(19μm径の線材を500メッシュで製網)。
同社の金網は、上記のようなスクリーン網のほかに、ふるいの網や電磁波対策に使うガスケットなどにも用いられる。
THK
機構部品メーカーのTHKは、自社製の直動システムやボールネジなどを多数展示した。
以下写真の搬送装置で使用している湾曲したガイド(Rガイド)を扱っているのは同社だけ。Rガイドはもともと、特急列車の部品として開発されたという。『曲線区間をオートバイのように内側に車輪を傾けて高速化を測ろうという仕組み』(同社ホームページより)。ほかには免震装置のデモ展示などもあった。
サンエイテック
サンエイテックでは非接触式の液剤塗布ロボット(ディスペンサ)を展示。パスルガンで接着剤を高速で点状に飛ばして塗布していく。入り組んだ場所や細かい個所に接着剤を塗るときに便利な装置。
健正堂
健生堂は創業時より行ってきた界面活性剤製造の技術を応用した金属腐食技術により、精密部品の加工・製造を行っている。エッチングに関する特許も多数持つとのこと。以下の写真は同社製作のエッチング品である。
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