【問題5】 抵抗の直列接続(2):完全マスター! 電子回路ドリル(5)
複数の抵抗を一列に接続することを“抵抗の直列接続”といいます。2つの抵抗を直列接続した際に流れる電流と合成抵抗を求めるには?
【問題4】の解答
前回の宿題【問題4】は、2つの抵抗を“直列接続”した際に流れる電流と回路の合成抵抗を求める問題でした。皆さん解けましたか?
それでは、解答を発表します!
この答えの求め方は、次の解説を参考にしてください。
【問題4】の解説
では、【問題4】の解説を行います。
同じ電流が流れるように複数の抵抗を一列に接続することを、抵抗の“直列接続”といいます。
図1(a)のように、R1[Ω]とR2[Ω]の抵抗を直列接続し、この両端に電圧V[V]を加えたとき、回路に電流I[A]が流れたとします。次に、図1(b)のようにR[Ω]の抵抗に図1(a)と同じ電圧V[V]を加えたとき、図1(a)の電流I[A]と同じ大きさの電流I[A]が流れたとすると、直列接続された抵抗と抵抗R[Ω]は同じ働きをしていることになります。このときの抵抗R[Ω]を“合成抵抗”といいます。
図1(a)において、各抵抗には同じ電流I[A]が流れるため、各抵抗の“電圧降下”V1[V]とV2[V]は次のように求めることができます。
また、電子回路のある点において、そこから一本の線で周回したとき、その線上の起電力と電圧降下はつりあいます(図2)。つまり、ある“閉回路”において、起電力の総和と電圧降下の総和は等しくなります。このことから、電圧V[V]は次のように求めることができます。
一方、図1(b)において、電流V[V]は次のように求まります。
これにより、合成抵抗R[Ω]と抵抗R1[Ω]、R2[Ω]の関係は、
となります。すなわち、“抵抗を直列接続したときの合成抵抗は、各抵抗の和”になります。
ここまでの解説を基に、【問題4】を解いてみましょう。
先に、合成抵抗R[Ω]から求めます。
上記の計算式から、「5kΩ」と求められます。
次に、電流I[A]です。
これにより、「1mA」と求められます。
次回までの宿題 ― 【問題5】
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