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ケータイで動くロボット兵?――ZMP、“50万円ヒューマノイド”発表2足歩行ロボット(2/2 ページ)

PINOのロボットビジネスが好調なZMPが、2足歩行ロボット「nuvo(ぬーボー)」を開発。今年末には量産タイプを50万円程度で発売するという。いよいよ一般ユーザーにも手が届きそうな“ロボット兵”似のヒューマノイドとは?

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 GUIは、3D CG動画エンジンで定評のあるエイチアイが開発したiアプリを利用。FOMA900iシリーズの「キャラ電」機能をロボット動作状態を示すアイコンとして使い、直感的な操作でnuvoを動かすことができる。また、音声認識エンジン「AMI VOICE」を搭載しており、音声指示でもnuvoをコントロール可能だ。

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nuvo専用ロボットシューズはミズノとの共同開発

 nuvoのコンセプトは、スポーツ用品メーカーまでも巻き込んだ。

 nuvoには専用のロボットシューズとプロテクターが用意されているが、これを開発したのは、日本が誇る世界的なスポーツ用品メーカー「ミズノ」。同社スポーツシューズに採用されている波型プレートのソールシステム「MIZUNO WAVE」をロボット向けにアレンジし、人間と同じように重心測定などを行って開発したという。

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ミズノと共同開発したロボットシューズとプロテクター

 「ヒューマノイドの2足歩行で課題だったのは、滑りやすく硬い足裏の素材。この専用ロボットシューズによって、足裏を大型にしなくても滑りにくく安定した歩行が行えるようになり、部品破損の原因にもなる着地時の強い衝撃も和らげることができるようになった」(同社)

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ロボットシューズとプロテクターを装着したnuvo

 開発したミズノ側の収穫も大きかったようだ。

 「人間のスポーツギヤとしては気づかなかったような新しい性能が、ロボットに最適化した製品を開発することで見えてきた。それは、同じ2足歩行を行う人間にも適した機能。新しいスポーツギヤの可能性が期待できる」(ミズノ)

nuvoの“目”を持ったスタイリッシュなセキュリティカメラ、教育機関向け「e-nuvo」も

 また、nuvoの視覚システムを応用して動体検知が行える遠隔操作全方位カメラ「nuvo_sensor」も紹介された。

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「nuvo_sensor」

 ドーム型のボディに15個のCMOSカメラを搭載することで360度全方位の視野を確保。動体検知機能と併用して、監視カメラ用途などに使用可能。nuvoと同様に本体内にFOMAカードを内蔵しており、FOMA携帯電話を使ってnuvo_sensorを操作できる。デザインは、nuvoと同じ奥山氏が担当した。

 補助照明用に15個のLED(24ビットフルカラー)が搭載されており、ミラーボールのように室内をさまざまな色で演出する機能も装備。ライトアップパターンはiアプリサイトからダウンロードできるほか、音楽に合わせてパターンを作り出すことも可能だ。

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 nuvo_sensorは業務用向けには今年秋頃、一般ユーザー向けには来年春頃に発売する予定。価格は業務用が17万円、一般ユーザー向けは10万円以下になる見込みだ。

 また、ヒューマノイドロボットを教材として利用できる2足歩行実習用ロボットキット「e-nuvo」も発表された。ロボット本体とともに、分かりやすい解説がついたカリキュラム教本がセットになっているのが特徴だ。対象ユーザーは工業高校/高等専門学校/大学学部課程で、価格は64万8000円から。

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動画はこちらをクリック(1.44MB)

 「近年、学生のスキルが著しく低下しており、アタマで分かっていても道具なを使ってモノを作り出すことができないケースが増えている。e-nuvoは、“モノ作り教育”を実践できる格好の教材。2足歩行を学べるロボット教材への要望は多い。半期で履修できるカリキュラム構成済みの教本と複数工学分野をカバーする内容、興味を持って行える実習など、2足歩行を学ぶ教材として最適」(カリキュラム教本の監修を手がけた芝浦工業大学の水川真教授)


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