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三菱電機と鴻海はお互いのどこにほれたのか 三菱電機モビリティ共同運営の概要:製造マネジメントニュース(1/2 ページ)

台湾の鴻海精密工業(鴻海、Foxconn)と三菱電機、同社の自動車機器事業子会社である三菱電機モビリティは、2026年10月16日に発表した自動車機器事業の共同運営を通じた戦略的提携に関する詳細を説明した。

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 台湾の鴻海精密工業(鴻海、Foxconn)と三菱電機、同社の自動車機器事業子会社である三菱電機モビリティは2026年10月19日、東京都内で会見を開き、同月16日に発表した自動車機器事業の共同運営を通じた戦略的提携に関する詳細を説明した。今回の戦略的提携に伴う主力事業の強化/拡大により、同社は1兆円企業を目指す。

鴻海と三菱電機の協業の経緯

 今回の共同運営のきっかけは、2025年11月6日のAI(人工知能)データセンター向けソリューションの協業に関する覚書の締結がきっかけである。その後、2026年4月24日に自動車機器分野への協業領域の拡大に向け、三菱電機モビリティの共同運営に関する検討を開始し、同年10月16日に同社の共同運営に関する最終契約書の締結を発表した。具体的には、同社の発行済み株式50%を、鴻海の投資管理会社であるLin Yin International Investment(Lin Yin)に1150億円で譲渡する。


三菱電機の加賀邦彦氏

 今回の協業の背景について、三菱電機 執行役副社長 インダストリー・モビリティビジネスエリアオーナーの加賀邦彦氏は「自動車産業は、非常に高度なエンジン技術や、長年培ってきたいわゆるすり合わせの技術が競争力の源泉となっていた。しかし、EV(電気自動車)シフトの進展に伴い、この競争力の源泉が変わり始めており、EV専業メーカーが市場に参入するなど、競争環境の大きな変化が、新たな飛躍のチャンスを与えている。この機会を的確に捉えるべく、三菱電機グループと鴻海のそれぞれの強みを融合し、ベストパートナーとして最適な投資を推進する」と語る。


協業の背景/目的[クリックで拡大] 出所:三菱電機、三菱電機モビリティ、鴻海

三菱電機モビリティのロードマップ

 三菱電機モビリティは鴻海との提携によりEV/自動運転事業の強化/拡大を推進し、搬送モビリティや空飛ぶクルマなどの新たなモビリティ領域や既存顧客、サービス事業者、海外の国々など幅広い顧客市場への価値提供につなげる方針だ。具体的には三菱電機モビリティが強みを持っている「電動パワートレイン領域」「自動運転領域」「車載インテリジェンス領域」の3つの領域に注力した事業展開を進める。


三菱電機モビリティの田中和徳氏

 三菱電機モビリティ 取締役社長の田中和徳氏は「電動パワートレインの領域では、インバーター周辺技術において、当社グループは1997年にHEV(ハイブリッド車)向けのパワーモジュールの量産化に成功している。その後約30年にわたり、性能向上や機能進化を進めてきており、世界中のEVプラットフォームに採用されている。自動運転の領域では、当社の機能安全とサイバーセキュリティ技術は自動運転レベル4の実現を加速させる強みがある。車両制御ソフト技術については約50年にわたる開発の歴史があり、関連製品は約1.2億台の車両に量産/納入されてきた」と強調する。

 また、三菱電機モビリティは車載インテリジェンス領域において、自動運転を完成させるために不可欠な車室内のコントロールを実現するDMS(ドライバーモニタリングシステム)技術に強みを持っている。DMSとは漫然運転や乗員の体調など車載環境で高度な状態を推定する技術のことであり、例えば、車内の幼児置き去りなども検知可能となる。「DMS市場においては当社グループは世界ナンバーワンのマーケットシェアを持っており、特許数においては世界トップクラスのマーケットリーダーである」(田中氏)。


三菱電機モビリティの強み[クリックで拡大] 出所:三菱電機、三菱電機モビリティ、鴻海

 今後のロードマップについて、三菱電機モビリティは既存事業の稼ぐ力を土台とし、堅調な事業運営を継続する。また、不採算事業の収束も強力に推進し、2026年度の調整後営業利益率は9.3%を見込んでいる。

 田中氏は「戦略的提携に伴うアジャイルな事業運営を通じて、鴻海とのシナジーだけでなく主力事業の強化/拡大を進め、2030年には1兆円企業を目指してさらなる収益性の向上を図る。鴻海と三菱電機モビリティは日本初の高品質なEVプラットフォームを提供し、次世代モビリティの普及と発展に貢献する。日本のモノづくり力が培ってきた高い技術と品質を新たなモビリティの価値へとつなげ、日本国内の産業基盤の強化と、日本の自動車産業そのものの持続的成長を支えていきたい」と述べる。


三菱電機モビリティのロードマップ[クリックで拡大] 出所:三菱電機、三菱電機モビリティ、鴻海

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