検索
ニュース

ホンダとUberが二輪車安全に注力する理由、連携第2弾の運転診断アプリ実証へ安全システム(1/2 ページ)

ホンダとUberが日本全国のUber Eatsの二輪車配達パートナー1500人を対象に「二輪安全運転診断アプリ」の共同実証を行っている。2025年から二輪車の交通事故低減に向けて連携する両社だが、今回の共同実証はPhase2に位置付けられる取り組みだ。

Share
Tweet
LINE
Hatena

 ホンダとUber Eats Japanは2026年9月1〜28日、日本全国のUber Eatsの二輪車配達パートナー1500人を対象に「二輪安全運転診断アプリ」の共同実証を行っている。同アプリは、ホンダが北米市場で四輪車向けに展開しているアプリを基に開発されたもので、スマートフォン単体で二輪車の運転行動を分析/診断し、その結果を安全運転スコアとして表示する機能を備えている。

「二輪安全運転診断アプリ」の利用イメージ
「二輪安全運転診断アプリ」の利用イメージ[クリックで拡大] 出所:ホンダ

 ホンダとUberは2025年から、Uberの二輪車パートナーの交通事故低減に向けてグローバル連携をスタートしており、今回の共同実証はPhase2に位置付けられる取り組みとなっている。本稿では、両社が2026年8月31日に埼玉県内で開催した会見で説明した二輪安全運転診断アプリの開発の狙いを紹介する。

ホンダとUberの交通事故低減に向けたグローバル連携の概要
ホンダとUberの交通事故低減に向けたグローバル連携の概要。「二輪安全運転診断アプリ」の共同実証はPhase2に位置付けられる[クリックで拡大] 出所:ホンダ

ホンダは2030年に交通事故死者数半減、2050年に交通事故死者ゼロが目標

ホンダの小嶋幹人氏
ホンダの小嶋幹人氏

 ホンダは、2050年に同社の二輪車と四輪車が関与する交通事故死者をゼロにするという目標を掲げている。そのマイルストーンして、2030年には交通事故死者数を2020年比で半減することを目指している。ただし、全世界の交通事故死者数は年間で119万人に達しており、これらの目標達成は容易ではない。

 特に、残り4年を切った2030年に交通事故死者数半減というマイルストーンについては国や地域ごとに重点取り組み施策が異なってくる。ホンダ 安全運転普及本部 事務局長 チーフエンジニアの小嶋幹人氏は「先進国の四輪車は『Honda Sensing』などの技術開発は中心になるが、新興国の二輪車は安全運転普及活動も含めた複数のアプローチが必要になる」と語る。実際に、タイの二輪車交通事故死者数における安全施策別の削減効果では、50%の削減目標のうち二輪/四輪安全運転普及活動が19ポイントを占めており、重要な役割を占めていることが分かる。

ホンダの交通事故死者数削減目標
ホンダの交通事故死者数削減目標[クリックで拡大] 出所:ホンダ
2030年の交通事故死者数半減のマイルストーンは国や地域ごとに重点取り組み施策が異なってくる
2030年の交通事故死者数半減のマイルストーンは国や地域ごとに重点取り組み施策が異なってくる[クリックで拡大] 出所:ホンダ

 ホンダはこの安全運転普及活動において、1960年代の国内における白バイ隊への訓練を原点に「50年以上にわたって『人の運転』と向き合い知見を蓄積してきた」(小嶋氏)という。世界全体では、43の国と地域(日本を含む)で交通安全教育を実施しており、2025年は世界で約460万人が受講した。そして近年の交通安全教育は、デジタルツールや生成AI(人工知能)を活用して進化を遂げようとしている。今回の二輪安全運転診断アプリもその一環といえる。

ホンダは1960年代の白バイ隊への訓練を原点に安全運転普及活動に注力してきた
ホンダは1960年代の白バイ隊への訓練を原点に安全運転普及活動に注力してきた[クリックで拡大] 出所:ホンダ

 2025年2月には「FIA Road Safety Index」で自動車業界初の最高ランク3スターを獲得したホンダだが、2050年の交通事故死者ゼロに向けて、個社の取り組みにとどまらず企業や国/自治体といったパートナーとの連携に注力していく方針を打ち出している。多くの配達パートナーがホンダの二輪車を利用しているUberと、交通安全領域で連携をスタートさせたのもこの方針に沿ったものだ。

ホンダとUberは二輪車の交通事故低減に向けグローバルで連携へ[クリックで拡大] 出所:ホンダ

 ホンダとUberとのグローバル連携は、2025年からのPhase1では安全啓発から始まった。施策としては「Uberアプリヘの教育コンテンツ適用」と「Uber配達パートナー向けオンライン安全講習」の2つに分けられる。

 Uberアプリヘの教育コンテンツ適用では、ホンダのKYT(危険予測トレーニング)をベースにした安全啓発コンテンツを開発した。Uberの配達パートナーが利用するUberアプリで閲覧でき、グローバル21カ国で50万人が閲覧したという。

 Uber配達パートナー向けオンライン安全講習では、ホンダ交通教育センターのインストラクターによるオンライン講習のノウハウを提供し、日本国内のUber Eatsの配達パートナー向けに実施した。

ホンダとUberのグローバル連携のPhase1では2つの施策を実施した
ホンダとUberのグローバル連携のPhase1では2つの施策を実施した[クリックで拡大] 出所:ホンダ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

       | 次のページへ
ページトップに戻る