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いかに名店の味を再現? 三井不動産が手掛けるプレミアム冷食の製造拠点公開工場ニュース(1/2 ページ)

「中食市場」が拡大している。三井不動産傘下のmitaseru Japanでは、有名店などのプレミアム冷凍食品を製造/配送する事業を展開。2030年までに売上規模50億円、参画店舗数100店舗を目指している。今回、千葉に新たな商品製造/配送拠点を開設し、報道陣に公開した。

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 レストランなどを利用する外食、自宅で調理する内食の中間に位置する中食(なかしょく)の市場が広がっている。スーパーマーケットやコンビニエンスストア、さらにデリバリーで購入した調理済み食品を自宅で食べる中食は、単身世帯や共働き世帯の増加に伴ってニーズが広がっているのだ。

船橋にできたmitaseruの商品製造/配送拠点
船橋にできたmitaseruの商品製造/配送拠点[クリックで拡大]

 そうした中、三井不動産が設立したmitaseru JAPANは2026年7月29日、プレミアム冷凍グルメ「mitaseru(ミタセル)」の新たな商品製造/配送拠点を報道陣に公開した。

 新拠点は南船橋の「MFLP(三井不動産ロジスティクスパーク)船橋」内にあり、セントラルキッチン機能と冷凍物流機能を併せ持つ首都圏への配送を担う戦略拠点として活用される。商品製造から保管/配送までを一体で運営する基幹拠点であり、大阪の既存拠点の2.5倍の規模となるという。顧客の6割以上を占める首都圏(1都3県)への配送効率向上を狙い、実際の配送を担うヤマト運輸との連携も強化する。

調理代行で味を再現、外食産業の社会課題解決も

 mitaseruは、三井不動産の事業提案制度「MAG!C(マジック)」から誕生したプレミアム冷凍グルメのEC/サブスクリプション事業である。2024年には運営会社としてmitaseru JAPANが設立され、大手デベロッパー発の本格的なフードテックベンチャーとして事業拡大を進めている。

 世界的な星付きレストランや予約困難な名店、さらには後継者不足などで惜しまれつつ閉店した伝説の店舗のメニューを、最新の冷凍技術を用いて“お店と全く同じレシピ/クオリティー”で自宅に届けることで、高付加価値な新しい食のライフスタイルを提案している。

プレミアム冷凍グルメ配送サービス「mitaseru(ミタセル)」
プレミアム冷凍グルメ配送サービス「mitaseru(ミタセル)」

 最大の特徴は、いわゆる「名店監修」と呼ばれる名義貸しライセンスビジネスやEC代行とは異なる独自のOMO(Online Merges with Offline)プラットフォームにある。提携店のシェフから直接レシピの提供を受け、mitaseruが運営する専用キッチンで専門の料理人が忠実に再現し、調理を代行する。

 完成した料理はブラストチラーで急速凍結する。保存料を使用せず、店舗で提供される“いれたて、できたて”の味と鮮度をキープできるとされている。

名店のレシピを直接、代行調理して冷凍配送するビジネスモデル
名店のレシピを直接、代行調理して冷凍配送するビジネスモデル[クリックで拡大]

 このビジネスモデルは、深刻な人手不足や原材料高騰に悩む外食産業に対するソリューションとして提供されている。食材調達、調理代行、冷凍加工、販売チャネル構築は全てmitaseruが行うため、飲食店側は初期投資や追加の厨房スペース、製造に関わる人手を一切かけることなく、自店のブランドを生かしたEC展開が可能になる。

 商品はmitaseru側が完全に買い取るため、飲食店側には在庫リスクもなく、売り上げに応じたロイヤリティーを得られる安定収益となる。また、閉店した名店の味をアーカイブして現代に復刻/継承するという、文化的な側面も持ち合わせているとされている。

 mitaseru側のシェフも9〜18時勤務であり、従来の飲食業界のような深夜/休日稼働ではない。安定した労働環境で名店の味を再現する「料理人の働き方改革」も担っている。シェフたちはパートナー企業からの採用を含め、フレンチや和食など多様な経験者で構成されているとのことだった。

新商品として加わる「道頓堀今井」のカレーうどん、大衆焼肉屋「浅草本とさや」の浅草冷麺、「支那そばや本店」の佐野実流担々麺など
新商品として加わる「道頓堀今井」のカレーうどん、大衆焼肉屋「浅草本とさや」の浅草冷麺、「支那そばや本店」の佐野実流担々麺など[クリックで拡大]

 ユーザーの約64%は50代以上とシニア層が中心。家でゆっくりおいしいものを味わいたいと考える顧客が多いという。プレミアム冷凍グルメ市場は拡大しており、それに合わせてmitaseru会員数も拡大中。2026年度は前期比200%以上の売り上げ成長を見込む。

 参画店舗数も2023年サービス開始時の21店舗35商品から、現在は57店舗112商品まで広がった。さらに飲食店側から参加希望の声があがり始めており、2030年までに100店舗との提携、売上規模50億円を目指している。

 背景にあるのは三井不動産のアセットだ。全国の商業施設とのネットワークを活用して有名店舗とのリレーションを構築しており、参画店舗の約3分の1が三井不動産の施設入居者だという。

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