5Gの契約数は2031年には64億件に 最新のモバイルネットワーク動向を公開:製造業IoT(1/2 ページ)
エリクソン・ジャパンは、2026年6月に発行した最新の「エリクソンモビリティレポート」の内容を基に、第5世代移動通信技術である「5G」をはじめとした世界のモバイルネットワークの動向を紹介した。
エリクソン・ジャパンは2026年7月24日、東京都内でメディア向けの説明会を開催し、同社が同年6月に発行した最新の「エリクソンモビリティレポート」の内容を基に、第5世代移動通信技術である「5G」をはじめとした世界のモバイルネットワークの動向を紹介した。本稿では、その一部の内容を紹介する。
5Gの加入契約数は30億件を突破
世界の5G加入契約数は、現時点で30億件を突破しており、2031年頃には64億件に達する見込みだ。サービスごとにネットワークを仮想的に分割することで、さまざまな品質要求に対応できる技術「ネットワークスライシング」などの差別化されたサービス提供の基盤となる「5G SA(Standalone)」の契約数は、2031年までに39億件になると見込まれている。これは5G契約数全体のうち、約6割に当たる。なお、グローバルでの5G SAサービスを提供するネットワーク数は2026年に100ネットワーク以上に、2028年には200ネットワーク以上に拡大する見込みだ。
ITU(International Telecommunication Union、国際電気通信連合)において「IMT-2030」と呼ばれる6G技術は、2030年頃の商用導入を目指して3GPP(Third Generation Partnership Project)での標準化(2028年完了予定)が順調に進んでいる。これに伴い、世界各国でアッパー6GHz帯や7〜8GHz帯の周波数の確保/割り当て準備が進んでいる。
AR(拡張現実)グラスなどのウェアラブル端末については、スマートフォンを経由したネットワーク接続が、2027〜2028年頃には「RedCap(Reduced Capability)」の技術などによって端末から直接ネットワークに接続可能な状態に進化するといわれている。
RedCapは、LTEのローエンド規格(Cat-1など)から置き換えることができる5G通信技術だ。通信速度や端末のアンテナ数を通常の5G通信よりも抑えることで、低コスト/省電力を実現している。通信方式としてはRedCapと、より通信速度や端末のアンテナ数を抑えた「eRedCap(enhanced Reduced Capability)」の2種類が存在している。
セルラーIoT市場の成長と各カテゴリーの動向
セルラーIoT(モノのインターネット)市場は今後5年間で年間10%以上の成長を継続し、2031年には契約数が80億件を突破する見込みである。
カテゴリー別で動向を確認すると、1つの基地局に対して大量の端末を接続できる「Massive(マッシブ) IoT」は現在主流の通信方式である「NB-IoT」や「LTE Cat M1」の直接的な移行先が5Gに存在しないため、当面は4Gのまま維持され、6Gの導入段階で本格的な移行先が作られるといわれている。
ブロードバンド回線を使用した「ブロードバンドIoT」や社会インフラや基幹業務を支える「クリティカルIoT」は大きな成長が見込まれており、2031年にはセルラーIoTの最大の割合を占める形で成長すると予測されている。
RedCapとeRedCapは、スマートウォッチなどのウェアラブル端末や高精細な映像送信技術が求められている産業用ARデバイス向けに、“ステップバイステップ”でエコシステムの構築が進んでおり、今後の普及が期待されている。
地域別の5G浸透率とグローバルトラフィック推移
2025年時点で5G加入率が最も高いのは北米(79%)である。次に日本を含む北東アジア(60%)となっている。2031年までには、世界の主要10地域のうち8地域で5G比率が過半数に達すると予測されている。これに伴いデータトラフィックも増加しており、世界全体のトラフィック増加率は対前年比で29%増という2桁以上の伸びを続けている。このうち、動画利用によるデータトラフィックが全体の約75%を占めている。
モバイル単体のデータトラフィックは今後5〜6年の間に約2.2倍に、FWA(Fixed Wireless Access、固定無線アクセス)を含めると2.5倍以上に増加する。また、スマートフォン1台当たりの月間トラフィック量の地域差が大きくなっており、特にインドでは2025年の37GBから2031年には70GBへ膨れ上がると見込んでいる。
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