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自動車業界が挑む「業界横断」のデータ連携とは何か ABtC代表理事が語る協調戦略製造ITニュース(1/2 ページ)

NTTデータとNTTデータグループが主催するイベント「Data Spaces in Action 2026」に自動車・蓄電池トレーサビリティ推進センター(ABtC) 代表理事の藤原輝嘉氏が登壇した。本稿では自動車業界で進んでいる企業間データ連携の取り組みを中心に講演内容を紹介する。

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 NTTデータとNTTデータグループは2026年7月24日、東京都内でイベント「Data Spaces in Action 2026」を開催した。本稿では同イベントに登壇した自動車・蓄電池トレーサビリティ推進センター(ABtC) 代表理事の藤原輝嘉氏による講演内容を紹介する。

自動車業界を取り巻く環境と業界を横断したデータ連携の重要性


自動車・蓄電池トレーサビリティ推進センター(ABtC)の藤原輝嘉氏

 近年、カーボンニュートラルの実現やトレーサビリティー確保、サプライチェーンリスクへの対応、バリューチェーンの変化など自動車業界を取り巻く環境は日々変わり続けており、各社はこの対応に追われている。藤原氏は「脱炭素では、自動車とこれを構成する部品を『作るとき』『使うとき』『リサイクルするとき』というそれぞれの段階で、どれだけCO2を排出しているかというサプライチェーン全体の最適化が求められている。そのためにはトレーサービリティーに関する仕組みが必要だ。また、昨今の厳しい世界情勢も無視できない。石油やナフサ、半導体の不足といった問題があり、サプライチェーンのリスクがどんどん高まっている」と分析する。

 このような背景から、自動車業界は“協調”をテーマにモノづくりに取り組んでいる。日本自動車工業会では「自動車業界の7つの課題」を提示し、この課題解決に向けて業界で協調しながら活動を進めている。

 藤原氏は「現在は、国際競争力の維持/向上と、日本の自動車産業が今後も生き残っていくことを目的として取り組みを進めている。具体的には、重要資源や部品の安全保障やさまざまな形で自動車が排出するCO2を減らすこと、サーキュラーエコノミーを構築することなどを目指している」と強調する。


自動車業界における協調領域[クリックして拡大] 出所:ABtC

 企業や業界を横断して共通の課題に取り組もうとすると、必然的にデータ連携に関するニーズが生まれてくる。他の企業と“共創”して課題の解決を進めたい一方、普段の仕事では自社の製品で“競争”するライバル同士である。そのため、「見せて良いデータ」と「見せてはいけないデータ」の切り分けと、データを他の企業に渡すとなった際に「安心/安全にデータ連携ができる仕組み」が求められている。

 このような背景から、安心/安全なデータ連携を可能とするデータ連携基盤を運営するABtCが誕生した。同法人は自動車OEM14社と日本自動車部品工業会、バッテリーサプライチェーン協議会(BASC)が共同で設立し、自動車/蓄電池領域から取り組みを開始した。同法人は官民連携の取り組みや業界協調、プラットフォーム運営、そしてグローバルに展開する自動車産業として海外のプラットフォームとの相互接続(連携)を進めている。


ABtCについて[クリックして拡大] 出所:ABtC

 藤原氏は「経済産業省のリーダーシップの下で自動車/蓄電池業界を取りまとめ、業界横断プラットフォームの基盤となる『ウラノス・エコシステム』を活用したサービスを立ち上げた。その上で、情報処理推進機構(IPA)と一緒にガイドラインを構築した。現在は自動車OEMやサプライヤー、海外のプラットフォームとつながるという構造を作っている、あるいは作りつつあるという状況である」と語る。


データ連携サービスの立ち上げの流れ[クリックして拡大] 出所:ABtC

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