OKIエンジ、最大7.125GHzの電波に対応する車載機器向けEMC耐性試験サービスを開始:車載電子部品
OKIエンジニアリングは、Wi-Fi 6Eに対応する最大7.125GHzの電波を、AWGN(Additive White Gaussian Noise、加法性ホワイトガウス雑音)によって再現して照射する、車載機器向けEMC耐性試験サービスの国内提供を2026年6月5日に開始した。
OKIエンジニアリングは2026年6月4日、Wi-Fi 6Eに対応する最大7.125GHzの電波をAWGN(Additive White Gaussian Noise、加法性ホワイトガウス雑音)によって再現して照射する、車載機器向けEMC耐性試験サービスの国内提供を同月5日に開始すると発表した。同サービスの価格は個別見積もりである。2026年度の販売目標は売上高1億円の達成だ。
近年、高速で安定した通信環境を実現するWi-Fi 6E対応機器の普及に伴い、車載機器を取り巻く無線環境において、最大7.125GHzまでの周波数帯で実環境を模擬した電波としてAWGNを用いる耐性試験の需要が高まっている。AWGNは通信における基本的なランダムノイズモデルであり、近年は実環境に近い試験を行う手法として採用が進んでいる。同手法を用いることで、実際の無線環境を模擬した耐性試験が可能となる。
欧州の自動車メーカーでは2023年以降、Wi-Fi 6E関連の自社規格に基づく試験要求が本格化しており、日本国内の車載機器メーカーにおいても輸出先の規格に対応した試験が求められる見込みだ。OKIエンジニアリング EMC事業部 企画管理グループ 企画管理グループ長の佐川留美氏は「現状、自社でWi-Fi 6E関連の試験設備を保有していない多くの車載機器メーカーにおいては、海外の委託試験所を利用せざるを得ない状況である。渡航費用の負担、開発期間の長期化が課題となっていた」と強調する。
OKIエンジニアリングはこの課題を解決するために、これまで培ってきた車載EMC試験に関する設備運用のノウハウや試験実績を生かし、AWGNを用いた試験対応周波数範囲を最大7.125GHzまで拡大した。これにより、外来電波を想定した電波を照射し、機器の誤動作の有無を確認する「放射イミュニティ試験」や、携帯無線機を想定した電波を照射し、機器の誤動作の有無を確認する「可搬型送信機試験」に対応可能だ。
佐川氏は「従来の試験ではパルス変調といった一定間隔の周期に合わせて電波を伝える手法を使用していた。一方、AWGNは広帯域に対して、等しい振幅で電波を伝えることができる」と語る。また、今回の新サービス開始に当たり、試験で使用する信号発生器、パワーメーター、パワーアンプといった設備を新規に購入している。
新サービスの提供により、車載機器メーカーのWi-Fi 6E関連の試験に掛かる費用の削減や、開発期間短縮に貢献可能だ。OKIエンジニアリングは、今後もISO/IEC 17025に準拠した試験所として各種EMC試験における周波数拡張や試験条件の高度化を順次進め、車載分野をはじめとした多様化する電子機器の車載EMC試験ニーズに迅速に対応することで、製品開発の効率化と品質/信頼性の向上を支援する。OKIエンジニアリング EMC事業部 車載グループ 車載グループ長の丸山敏彦氏は「Wi-Fi 6Eは今後オフィスや病院でも使用されていくと思うので、これらの領域でもEMC試験の需要が増えていくと考えている」と述べた。
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