次世代SMT省人化は「既存ラインを生かす」、自動化/生成AI/X線CTで描く未来:第2回 関西ネプコンジャパン(2/3 ページ)
「第2回 関西ネプコンジャパン エレクトロニクス開発・実装展」では、異なるメーカー同士の装置がシームレスに連結し、あたかも1つの巨大なシステムのように稼働する「次世代SMT省人化体験ブース」が登場した。本稿では次世代SMT省人化体験ブースに展示された機器の紹介と、「自動化・生成AI・X線CTで描く 次世代エレクトロニクス製造の未来像」セミナーの内容を伝える。
BGA再利用システムでコスト削減――メイショウ
半導体不足の長期化や部品価格の高騰が続く中、電子機器製造現場では「不良基板からの部品回収と再利用」への関心が高まっている。メイショウが展開するBGAリボール成形システム「リボコン(RBCシリーズ)」は、まさにその課題を解決する製品だ。
同製品は、基板からはんだ付け不良などで取り外されたBGA(Ball Grid Array)デバイスなどの部品を、新品同様に再利用可能な状態へ再生する。通常、取り外した部品の電極(バンプ)は不均一な状態だが、リボコンは残ったはんだを平たん化し、正確に新しいはんだボールを搭載することでリボールを実現する。
最大の特徴は、同社が特許を持つ「センタリングツール」だ。基準穴を用いた独自の方式により、熟練技術者でなくてもXY・θ軸の微調整なしで高精度なパターンマッチングが可能。誰でも短時間で確実に作業を行える点が、人手不足に悩む現場から高く評価されている。
会場では50mm角対応の「RBC-1」や100mm角対応の「RBC-100」を展示。環境配慮(リサイクル)とコスト削減の両立を実現するソリューションとして、今後のさらなる需要拡大が期待される。
基板の裏面コンデンサーを「消す」――アイビット
電子機器の小型化、高機能化に伴い、基板の両面実装や部品の積層化が加速している。外観検査では確認不可能なBGAと呼ばれる格子状に端子が並んだ部品内部の接合状態をいかに正確に検知するか。アイビットは、その回答としてX線検査装置「FX-300tR2」を提案している。
同装置の最大の特徴は、10年以上の実績を持つ独自の「裏面キャンセル機能」だ。両面実装基板を透過撮影すると、表面のBGAと裏面のチップ部品が重なって表示され、判定が困難になる。本機能は裏面の像をデジタル処理で除去し、表面のみを鮮明に抽出。これにより、目視では発見が難しいはんだブリッジ(接触不良)などの特定を容易にする。
さらに、3次元的な解析を可能にする「CTスキャン機能」も搭載。厚さ6mmのチップを最大300層(20μm間隔)でスライス撮影でき、はんだ内部のボイドや、接合不良の典型である「枕はんだ(はんだ付けが不完全な状態)」も多角的な視点から正確に特定できる。
属人的な目視検査を「標準化」へ――日立技研
電子機器の高度化に伴い、基板実装における外観検査の重要性は増す一方だ。しかし、検査装置が「不良」と判定した箇所を最終的に人間が再確認する工程では、判定のばらつきや作業者の負担が課題となっている。日立技研は、この課題を解決する目視検査支援機「Neoview」を提案している。
同システムの最大の特徴は、ヤマハ発動機製などの自動外観検査装置(AOI)と連携し、指摘箇所の座標データを基に「見るべき場所」をピンポイントで画面表示する点にある。これにより、熟練者でなければ判別が難しかった微細な不良も、誰でも迅速かつ正確に再確認することが可能になる。
さらに、ネットワーク経由で複数ラインの画像を1台の端末に集約できる機能も備える。現場に立つ必要がなく、事務所などから複数ラインを監視できるため、省人化と検査品質の安定化を同時に実現する。全ての判定結果は画像と共に記録され、トレーサビリティーの確保や検査基準(しきい値)の最適化にも活用できる。
会場では、ロボットアームがカメラを動かし、多角度から自動で撮影/表示するデモンストレーションが披露された。人の感性を生かしつつ、機械の支援で「疲労による見逃し」や「属人化」を排除する同社のソリューションは、特に厳格な品質管理が求められる車載基板などの現場で高い支持を得ているという。
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