ヒューマノイド中核部品がハノーバーメッセ技術賞、“脱自動車”のシェフラー開発:ハノーバーメッセ 2026(1/2 ページ)
今後拡大が見込まれるヒューマノイド分野において、アクチュエーターはヒューマノイドの総コストの約50%を占める中核コンポーネントとされる。Schaeffler(シェフラー)は「ハノーバーメッセ 2026」においてヒューマノイドロボット向け高集積アクチュエータープラットフォームを展示。同領域での競争力確立を狙っている。
ドイツで開かれた世界最大級の産業見本市「ハノーバーメッセ 2026」(2026年4月20〜24日)で、Schaeffler(シェフラー)のヒューマノイドロボット向け高集積アクチュエータープラットフォームが、産業用技術賞「HERMES AWARD 2026」を受賞した。今後拡大が見込まれるヒューマノイド分野において、アクチュエーターはヒューマノイドの総コストの約50%を占める中核コンポーネントとされる。同社はヒューマノイド分野での新たな提携も相次いで発表。同領域での競争力確立を狙う。
「ヒューマノイドに飛躍的進歩をもたらす鍵」、脱自動車もくろみ注力
「HERMES AWARD(ヘルメスアワード)」は、毎年ハノーバーメッセの開会式で発表される。革新性と産業的インパクトの高い製品を表彰するもので、「産業界のオスカー」とも称されている。2026年のテーマは「機械技術とAI(人工知能)の融合」だった。省スペース設計や高効率、高いモジュール性を兼ね備えた点などが評価された。
受賞したシェフラーのアクチュエータープラットフォームは、ヒューマノイド向けに特化して設計されたものだ。ヒューマノイドの肩、肘、膝といった主要な関節において回転運動を高精度かつ高出力で実現するロータリーアクチュエーターを含む。
高効率モーター、統合型パワーエレクトロニクス、高精度エンコーダーを組み合わせ、顧客の要求に応じて2段式の遊星歯車機構または波動歯車機構で構成できるとしている。遊星歯車機構は高精度/バックラッシュゼロ/優れた重量対トルク比が、波動歯車機構は高い熱安定性や高トルク透過性、優れたバックドライブ性が特徴だ。
シェフラーのアクチュエータープラットフォームは、ヒューマノイド向けに特化して設計されたものだ。ヒューマノイドの肩、肘、膝といった主要な関節において回転運動を高精度かつ高出力で実現するロータリーアクチュエーターを含む[クリックで拡大]
これらのアクチュエーターは設置スペースの最小化と高連続トルクの実現を目指し開発が進められたといい、ローター内部にベアリングを統合した構造によって設置スペースを約20%削減し、重量を最大500g軽量化。その結果、他のソリューションと比較して最大10mm小型な設計を実現しつつ、高い連続トルク性能を維持したとしている。
ハノーバーメッセは表彰に当たり「このアクチュエータープラットフォームはシステムコストを大幅に削減し、サービスロボットの迅速なスケールアップに向けた重要な基盤を築いている」などと評価している。
シェフラー CEOのクラウス・ローゼンフェルド(Klaus Rosenfeld)氏は「今回の受賞は、主として当社エンジニアおよび製品開発者に対する評価だが、同時に『モーションテクノロジーカンパニー』という当社のコンセプトそのものの評価でもあると考えている。当社において、エネルギーを機械的な動きに変換できるアクチュエーター技術ほど、この概念の持つ大きな可能性を示す技術はほとんどない。そして、特にAIの可能性と結び付けることで、これがヒューマノイドロボットに飛躍的進歩をもたらす鍵となる技術だと明確に示されている」とコメントしている。
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