新生パナソニックが挑む「新たな価値創造」、4つの強み生かし再成長フェーズへ:製造マネジメントニュース(1/2 ページ)
パナソニックの新たな代表取締役 社長執行役員 CEOに就任した豊嶋明氏が合同取材に応じた。同氏は、新たなミッションとビジョンを設定するとともに「パナソニックならではの新たな価値を生み出していく」(同氏)という強い意気込み示した。
パナソニックは2026年4月13日、本社オフィス(東京都品川区)において、同月1日付
で新たな代表取締役 社長執行役員 CEOに就任した豊嶋明氏への合同取材に応じた。組織再編により新体制となったパナソニックのかじ取りを担う豊嶋氏は、新たなミッションとビジョンを設定するとともに「パナソニックならではの新たな価値を生み出していく」(同氏)という強い意気込み示した。
豊嶋氏は1970年9月生まれの55歳。1993年に松下電器産業に入社し、テレビ事業の品質保証からキャリアをスタートさせ、長らくAVC(Audio, Video, and Communication)事業を担当してきた。2013年には、海外製造子会社であるパナソニックAVCネットワークスインドの社長に就任している。その後、2017年に日本に戻り、パナソニック アプライアンス社 ランドリー・クリーナー事業部 トワレ・電気暖房事業部の総括担当となり、生活家電事業に携わった。そして2020年に、パナソニック アプライアンス社 スマートライフネットワーク事業部の事業部 事業部長としてテレビやデジタルカメラなどAV製品の事業トップに就任した。2022年4月のパナソニックグループの事業会社化では、スマートライフネットワーク事業部のパナソニック エンターテインメント&コミュニケーションとしての分社化に併せて同社の代表取締役 社長執行役員 CEOに就任している。
2022年4月の事業会社化において、パナソニックは生活家電や空調設備、電材などの事業を社内分社として傘下に置いていた。2025年4月からの新体制では、生活家電を扱うくらしアプライアンス社(LAS)と中国市場における家電の事業展開を担う中国・北東アジア社(CNA)に加え、AV製品を手掛けるパナソニック エンターテインメント&コミュニケーション(PEAC)が一体になることで総合家電の事業体となった。豊嶋氏は「2026年1月から新体制での運用を始めており、4月からの新体制に向けた準備を進めてきた」と語る。
パナソニックは2026年4月1日から新体制に移行した。なお、旧パナソニックはパナソニック ホールディングスに吸収合併されており、パナソニック エンターテインメント&コミュニケーションが新たにパナソニックの社名を承継した[クリックで拡大] 出所:パナソニック ホールディングス
新生パナソニックの売上高は2025年度連結業績見通しベースで1兆3700億円。従業員数は国内約1万3000人、海外約2万8000人の合計約4万1000人(2026年4月1日時点)。連結子会社は海外51社、国内11社で合計62社の体制となっている。
2022年4月の事業会社化においてパナソニックの傘下には、社内分社として空質空調社、コールドチェーンソリューションズ社、エレクトリックワークス社も入っていた。今回の新体制では、空質空調社とコールドチェーンソリューションズ社が合流してパナソニック HVAC&CCになり、エレクトリックワークス社がパナソニック エレクトリックワークスとして独立した。この組織再編と併せて、新生パナソニックは組織のフラット化と権限委譲を進めて判断とアクションのスピードを上げられるように、戦略機能部門と事業部門、マーケティング部門の3部門による組織体制への変革を進めた。
戦略機能部門では、以前のパナソニックの直轄部門にLAS、CNA、PEACの戦略部門を融合。事業部門は特性に合わせて、AVC事業、ビューティ/パーソナルケア事業部を中核とするスモールアプライアンス事業、冷蔵庫/洗濯機を扱うメジャーアプライアンス事業、調理機器事業本部を傘下に収めた中国・北東アジア事業の4事業に再編し、これに電動アシスト自転車などを手掛けるパナソニック サイクルテックが加わる。マーケティング部門には、国内と海外のマーケティング、そしてデザインの機能が集約されている。
新生パナソニックは発足に当たって、新たなミッション「何気ない日常をかけがえのない一日へと変えて行く。」とビジョン「進化し続ける想像力で、まだこの世界にないものを生み出す」を設定した。豊嶋氏は「流行語や横文字を使わず分かりやすい言葉を使って構成することを意識した。ミッションでは、平凡な日常を特別な1日に変えるために、現状の延長線上にはない新しい価値を生み出すことを、ビジョンは、モノづくりにとどまらず変化を恐れずに新たな価値を作り出していくことを常態化し、パナソニックならではの新しい価値を、名前の付いていない商品を生み出していくことを示している」と説明する。
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