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パナソニック エナジーが挑む持続可能な車載電池技術開発とはITmedia Virtual EXPO 2026 冬(1/2 ページ)

本稿では「パナソニック エナジーの持続可能な車載電池技術開発」と題してパナソニック エナジー 副社長執行役員 CTOの渡邊庄一郎氏が行った講演の一部を紹介する。講演では、不確実性の時代においても事業の成長と持続可能な環境の実現の両立を目指し挑み続ける、同社の事業戦略と取り組みについて説明した。

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 アイティメディアにおける産業向けメディアのMONOist、EE Times Japan、EDN Japan、スマートジャパン、Tech Factoryは2026年2月10日〜3月12日、国内最大級の製造業向けオンライン展示会「ITmedia Virtual EXPO 2026 冬」を開催した。

 本稿では「パナソニック エナジーの持続可能な車載電池技術開発」と題してパナソニック エナジー 副社長執行役員 CTOの渡邊庄一郎氏が行った講演の一部を紹介する。講演では、不確実性の時代においても事業の成長と持続可能な環境の実現の両立を目指し挑み続ける、同社の事業戦略と取り組みについて説明した。

中国市場動向や米国の政策影響など二次電池市場を取り巻く環境は大きく変化


パナソニック エナジーの渡邊庄一郎氏

 パナソニック エナジーは、EV(電気自動車)の普及などによるLIB(リチウムイオン電池)市場の拡大における先駆者として事業を展開してきた。一方で、急激な市場環境変化による新たな課題にも直面している。

 EVに使用されているリチウムイオン電池の世界全体の生産能力は、コロナ禍以降急激に伸長し、特に中国市場の生産能力は大きく高まっている。同社のリチウムイオン電池の生産量は、2020年の26GWh/年から2024年の41GWh/年と約1.6倍に拡大した。だが、それ以上に中国では生産設備が増強されており、中国メーカーが大きくシェアを伸ばしている状況だ。また、中国企業による電池に使用する資源や鉱山の開発、電池材料/部品に関しても増産が進んでいる。

 リチウムイオン電池の価格については、リチウムイオン電池が出現したころに比べて、約50分の1まで下がってきている。今後はLFP(リン酸鉄リチウムイオン)系電池の普及や国家の政策強化、資源集中投資などにより、さらに電池価格が下がると予想されている。

 リチウムイオン電池は技術の進化と価格の低減により、普及期に入ってきた。これにより、中国などでは市場に出回る新車の半分近くがEVになっている。ただ、ICE(内燃機関)車対抗価格でみると、ガソリン車と比べてEVの価格は高いのが現状であり、本格的に普及するには電池のさらなる価格低下が必要である。

 国の政策が、車載電池市場に大きな影響を与えるケースも発生している。特に米国においては、第二次トランプ政権下での関税や化石燃料の回帰、ZEV(ゼロエミッション車両)規制撤回などEVに対して逆風となるような政策を次々と打ち出している。

 渡邊氏は「米国は直近の数年間で石油製品の輸出国へシフトしている。脱炭素化よりも経済的な利潤の追求や、エネルギー安全保障、雇用確保などを優先する姿勢がこうした政策の根底にあると思われる。ただ、人類の活動による温室効果ガスの排出量は大幅に増加しており、この影響による地球温暖化は、科学的に“疑う余地がない”」と分析する。


温室効果ガスの排出量と世界平均気温の推移[クリックして拡大] 出所:パナソニック エナジー

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