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「世界経済のハブ」になりつつあるインド ハイテク/エッジ産業の産業振興を推進製造マネジメントニュース(1/2 ページ)

野村総合研究所(NRI)は「第403回NRIメディアフォーラム」を開催し、2026年度のインド産業の動向について説明した。インドは「世界経済のハブ」になることを目指し、製造/IT業界での産業振興を進めている。

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 野村総合研究所(NRI)は2026年2月25日、「第403回NRIメディアフォーラム」を開催し、2026年度のインド産業の動向について説明した。

世界から注目が集まるインド市場

 近年、新たな産業の拠点としてインドに世界中の関心が集まっている。GDPについては、2026年には日本を抜いて4位になる見通しが立っている。人口やITエンジニアの数については、共に世界1位となっており、今後もさらなる成長が見込まれている。

 インドではモディ政権が成立してから、国内振興として製造業の強化に注力している。インド政府は2014年に、27業種の優先セクターを作成し国内生産のサプライチェーン整備を支援する「Make In India 2.0」という方針を掲げて以降、インド国内の製造業拡大に向けた政策を進めてきた。NRIインド パートナーの郷裕氏は「2027年の国家予算を見てみると、インフラ産業に資本を支出し、ハイテク産業やエッジ産業に注力しようとしている」と分析する。


2014年(モディ第一政権)以降の製造業関連の主要政策について[クリックして拡大] 出所:NRI

 一方、実際にインドのGVA(業界全体の粗付加価値)内訳を見てみると、農林水産業が多くを占めており、製造業の比率に関しては17〜18%あたりで推移し、爆発的には伸びていないのが現状だ。


インドのGVA構成比[クリックして拡大] 出所:NRI

 ただ、近年では幅広い産業でDX(デジタルトランスフォーメーション)の動きが加速しており、これに伴ってインドのIT産業も成長を続け、インド経済の起爆剤になりつつある。

インドの半導体業界は“中国依存”の脱却が鍵

 半導体産業を巡っては、インド国内に半導体製造基盤を構築するために、半導体製造装置メーカーや素材メーカーが進出の機会を模索している状態である。半導体の設計工程に関しては、米国の外資系企業からのオフショアリングを受けてきた影響もあり、既に強みを持っている。

 一方、インドはこれまで国内で半導体の量産実績がない。半導体の需要が大きく伸びている中で、インド政府もさまざまな政策を打ち出して、自国の半導体製造能力を強化しようという動きが見られている。NRIインド プリンシパルの石垣悟氏は「インドの半導体業界の課題としては、電力や純水を安定して供給できるのか、インド国内でビジネスをするための商流構築をできるのかという課題がある」と語る。


インドにおける半導体製造の課題[クリックして拡大] 出所:NRI

 半導体産業に関するインドの輸出入については、現在は圧倒的に輸入の割合が多い状況だ。主要な輸入先は中国で、この依存度をどのように下げていくのかが重要である。


インドにおける半導体の輸出入額について[クリックして拡大] 出所:NRI

 インドでは「ISM(India Semiconductor Mission)」という政策を進めており、2026年度からは半導体工場の建設以外にも、部品や素材、人材育成といった分野に拡大して産業発展に注力する。また、半導体のエコシステムを誘致するためにさまざまな政策を打ち出している。米国Appleもインド国内でiPhoneの生産をしていく方針を立てており、iPhoneに使用するような先端半導体をインド国内で生産できるかという点は、中長期で見ると重要なポイントになる。


ISMの詳細[クリックして拡大] 出所:NRI

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