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パナソニック コネクトがSnowflakeのAI機能を活用し、設計仕様の照合作業を9割短縮メカ設計ニュース(1/2 ページ)

パナソニック コネクトは、同社の設計/開発部門における図面/設計仕様の照合業務を高度化するため、Snowflakeのデータクラウドプラットフォーム上で同社のAI機能を活用した「Manufacturing AIエージェント」を社内展開したと発表した。

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 Snowflakeとパナソニック コネクトは2026年2月19日、東京都内で記者会見を開き、パナソニック コネクトの設計/開発部門における図面/設計仕様の照合業務を高度化するため、同社の業務AI(人工知能)として「Manufacturing AIエージェント」を社内展開したと発表した。同取り組みはSnowflakeのデータクラウドプラットフォーム上で同社のAI機能である「Cortex AI」を活用することで、製造現場における「PDF形式の図面という非構造化データの照合などの多くの工数と人為的ミス」という課題の解決を目指す。

図面や設計仕様の照合作業時間を削減するManufacturing AIエージェント

 製造業の設計/開発プロセスにおいて、製品図面や部品図面、技術仕様書といった複数のドキュメントに記載された仕様が一致しているかを確認する照合業務は、製品の品質を担保する上で不可欠である。しかし、照合作業は担当者による手作業と目視作業に依存しており、膨大な工数がかかっているのが現状だ。そして、確認漏れなどの人為的ミスが発生するリスクも存在していた。


図面/設計仕様の照合業務における課題[クリックして拡大] 出所:パナソニック コネクト

パナソニック コネクトの渡邉勇太氏

 このような背景から、同社はManufacturing AIエージェントを開発した。同AIエージェントはSnowflakeのAI機能であるCortex AIを活用し、複数のPDF図面からテキスト情報を自動で抽出することで、AIが製品図面や部品図面、技術仕様書との間で材質や仕上げ状態などの項目を自動で照合し、結果を一覧で表示する。これにより、作業担当者は複数のドキュメントを見比べる必要がなくなり、AIによる支援の下で迅速かつ正確な確認作業を実施できる。


Snowflakeプラットフォームの活用のイメージ[クリックして拡大] 出所:パナソニック コネクト

 具体的な効果としては従来まで目視確認に50分〜340分かかっていた照合作業を、わずか10分(80〜97%)に短縮可能である。また、作業を標準化することで作業担当者による品質のばらつきも抑制できる。パナソニック コネクト IT・デジタル推進本部 AI&Data プラットフォーム部 データマネジメント課 マネージャーの渡邉勇太氏は「作業時間について、部品図面で50分から10分までの短縮、技術仕様書で340分から10分までの短縮を達成している」と語る。


作業時間の削減効果について[クリックして拡大] 出所:パナソニック コネクト

 また、パナソニック コネクトではIT戦略の柱の1つとして、AIとデータを活用して業務の最適化と事業競争力の強化を目指すAI/Data基盤「コネクトコーパス」の構築を進めている。同基盤は、社内のあらゆるデータを一元的に集約/活用するための基盤であり、売り上げや生産実績といった数値データである「構造化データ」に加えて、従来ではAIでの活用が困難だった図面や仕様書、議事録などの文書データである「非構造化データ」を対象としている。これらのデータを同基盤に集約し、AIとデータを活用した業務の最適化と事業競争力の強化を目指して、業務プロセスの変革を推進している。


パナソニック コネクトにおけるAIとデータ活用のイメージ[クリックして拡大] 出所:パナソニック コネクト

 パナソニック コネクトはコネクトコーパスを活用して、データ集約以外にも事業や地域、バリューチェーン全体といった多角的な視点からの分析を進める。これにより、データに基づいた意思決定を可能にして、業務プロセス全体の変革とより高い次元での事業競争力強化を目指していく。同社の事業における規格の照合業務と外装部品の照合業務から適用を開始し、他の業務にも水平展開を進めて、設計/開発領域全体の生産性向上を目指していく。

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