モバイルバッテリーでまたリコール、対象は41万台 経産省がアンカーに報告要求:リコール製品情報(1/2 ページ)
アンカー・ジャパンが2022年12月〜2025年10月に販売したモバイルバッテリー1製品、スピーカー3製品の計4製品について、経済産業省はリコールが実施されたと発表。併せて、これまでの複数の重大製品事故報告やリコールの実施状況を受け、アンカー・ジャパンに対して管理体制/実施状況などに関する報告を要求した。
アンカー・ジャパンが2022年12月〜2025年10月に販売したモバイルバッテリー1製品、スピーカー3製品の計4製品について、経済産業省は2025年10月21日、リコール(回収/交換)が実施されたと発表した。
電池セル内に異物が混入し、短絡が発生する恐れ
国内で製品が発火する事象が発生したことを受け、アンカー・ジャパンが社内調査を実施したところ、セル製造を委託しているサプライヤーの製造工程において、特定時期に異物が混入した可能性のある一部製品が日本国内に出荷されていたことが判明。使用に伴い電池セル内部で短絡が発生する恐れがあるとしている。
セル製造時に異物が混入した原因について、同社は「特定の時期に、電極体の切断時に発生する細かな異物の処理が適切に行われていない環境で、電池セルが組み立てられたことで、一部製品の電池セル内に細かな異物が混入する結果となった」と説明している。
リコール対象製品のうち、対象台数が最も多いのはリチウム電池内蔵充電器「Anker PowerCore 10000」(製品型番:A1263)で、41万124台に上る。スピーカー製品は、「Soundcore 3」(同:A3117)が9万1933台、「Anker PowerConf S500」(同:A3305)が8980台、「Soundcore Motion X600」(同:A3130)が1万1200台で、合計11万2113台が対象となる。アンカー・ジャパンは、該当製品の回収/交換に関するオンライン受付フォームを公開している。
製品名 | 色 | JAN(EAN)コード | 製品型番 | 販売期間 | 対象台数 |
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Anker PowerCore 10000 | ブラック | 4571411204692 | A1263N12 | 2022年12月25日 〜2025年10月21日 |
41万124台 |
4571411205163 | A1263016 | ||||
ホワイト | 4571411204708 | A1263N22 | |||
4571411205170 | A1263026 | ||||
ブルー | 4571411205187 | A1263036 | |||
レッド | 4571411205194 | A1263096 | |||
Soundcore 3 | ブラック | 4571411193170 | A3117011 | 2022年12月16日 〜2025年10月21日 |
9万1933台 |
ネイビー | 4571411196218 | A3117031 | |||
レッド | 4571411196225 | A3117091 | |||
グレー | 4571411205187 | A31170A1 | |||
Anker PowerConf S500 | ブラック | 4571411194924 | A3305011 | 2022年12月29日 〜2025年10月21日 |
8980台 |
Soundcore Motion X600 | スペースグレー | 4571411209314 | A3130011 | 2023年4月24日 〜2025年10月21日 |
1万1200台 |
ブルー | 4571411209987 | A3130031 | |||
グリーン | 4571411209994 | A3130061 | |||
表1 今回発表のあったリコール対象製品 |
現在、アンカー・ジャパンは影響拡大を防ぐため、対象製品の新規出荷および販売を停止している。影響範囲の特定は既に完了しており、該当サプライヤーとの契約を終了。今後は他のセル製造サプライヤーに対する管理/監督体制や工場環境の強化、製造時の品質/テスト基準の一層の厳格化、出荷前検品項目の見直しと拡充などを進めるとしている。また、製造工程における監査体制の強化にも取り組む。
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