ブレッドボードの表裏を使ってFPGA評価ボードの万能UI「dpad」を新生させる:注目デバイスで組み込み開発をアップグレード(26)(2/3 ページ)
注目デバイスの活用で組み込み開発の幅を広げることが狙いの本連載。今回は、本連載やFPGAの連載の中で紹介してきたFPGA評価ボードに万能ユーザーインタフェースを備えたデバイス「dpad」について、ブレッドボードの表裏の両面を活用して新たに開発した新生dpadを紹介する。
新生「dpad」の作り方
ブレッドボードの配線
図5はブレッドボードの表面からTang Nano 9Kを抜き取った状態です。
まずワイヤリングから説明します。ブレッドボードの横の列に振られた番号が若い方を右側にします。合計4本のワイヤリングがあります。図5のブレッドボードの写真はホールを示す数字とアルファベットが見にくいのですが、まずはa-1とa-7をワイヤリングからいきましょう。a-1とa-7のワイヤリングは、左ボタンの一端と図6に示されているTang Nano 9Kの25番ピンを接続しています。
次に図5のブレッドボード左下にある3本の配線に移ります。上からf-28とf-25をワイヤリングします。これは、Bボタンの内側のピンとTang Nano 9Kの内側のピンがグランド(GND)と同じ列のソケットに刺さっているので、それらをAボタンの内側のピンに渡しています。
f-28とf-25の下にある、g-30とg-24をワイヤリングしましょう。これはAボタンの外側のピンとTang Nano 9Kの32番ピンを接続します。その下、h-27とh-23もワイヤリングします。これはBボタンの外側のピンとTang Nano 9Kの31番ピンを接続します。
四角で囲った赤い線はTang Nano 9Kのピンが刺さる位置を示しています。この状態では、Tang Nano 9KのHDMIコネクターが右側になります。ピンが刺さるのはb-5からb-28まで、またその対面のピン列であるi-5からi-28までです。
裏面のはんだ付け
図7は、ブレッドボードの裏面から8×8のLEDドットマトリクスを抜いた状態です。
ブレッドボードの裏面には両面テープが張られています。それらを全て除去すると、図7のように金属の細長い板が上下に2本並んでいるのが見えます。金属の細長い板は上下とも30本あります。これらは、ブレッドボードのホールのソケット底なのです。
例えば、上の列の右端のソケット(赤枠で囲んだところ)は、ブレッドボードの表面(おもてめん)のホールのa-30、b-30、c-30、d-30、e-30と導通があります。つまり、裏面のソケット底側に部品をはんだ付けすれば、フットプリントを小さく、ワイヤリングも最小限に抑えられるのです。
ただし、このソケット底には穴がないので、スルーホール用の部品をはんだ付けするのにはちょっと苦労するかもしれません。
また、この金属ははんだが載りやすいとは限りません、両面テープやノリが残らないよう丁寧にサンドペーパーをかけてやる必要があります。はんだ付けする箇所だけでも丁寧に仕上げてください。
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