ニュース
生成AIプラットフォームを導入、多品種少量の見積書作成業務の効率化などに活用:製造IT導入事例
業務利用に最適化したTISの「生成AIプラットフォーム」を、共栄産業が導入した。導入後は、取引先からの問い合わせ対応や見積書作成業務が効率化している。
TISは2025年3月5日、業務利用に最適化した同社の「生成AIプラットフォーム」を、共栄産業が導入したことを発表した。
共栄産業は、特殊なホースなどの少量、多品種、短納期での製造に強みを持つ。これまで取引先企業からの問い合わせには、特定の有識者が対応しており、業務の属人化が課題となっていた。
問い合わせから見積書作成までの一連の業務を効率化するため、共栄産業では生成AI(人工知能)を活用したチャットボットの導入を検討。オーダーメイドへの対応、運用後もナレッジを蓄積して問い合わせ対応や見積書作成の精度を向上させることができる点などから、TISの生成AIプラットフォームを採択した。
TISは、独自のインタフェースを開発するなど、共栄産業のニーズに対応したカスタマイズを実施。半自動でAIに学習させる仕組みを構築することで、学習に必要な労力を軽減するとともに、常に最新の状態を保てるようにした。
導入後は、問い合わせ対応や見積書作成業務が効率化。属人化を抑えることなどにも効果が現れている。さらに、社内の情報共有のためのコミュニケーションツールとしても機能している。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
RAG普及で加速する製造業のナレッジ活用 技術継承への貢献にも期待
他業種同様、製造業でもRAGの普及が加速している。本記事ではRAGを活用した具体的な事例やサービスなどを参照しつつ、2025年以降にどのような分野での活用が期待されるかや、今後の課題は何かなどざっくりと考えていきたい。ロボットに生成AIを適用すると何ができるのか、課題は何なのか
ロボット制御における生成AIの活用に焦点を当て、前後編に分けて解説する。前編では、生成AIの概要とロボット制御への影響について解説し、ROSにおける生成AI活用の現状について述べる。日立は生成AIで「AI顧客」を創り出す、キャッチコピー生成にも活用
日立製作所は、「リテールテックJAPAN 2025」において、リテール分野向けに生成AIを活用した開発中の技術として「AI顧客生成」と「キャッチコピー生成システム」を参考出展した。エッジにも浸透する生成AI、組み込み機器に新たな価値をもたらすか
生成AIが登場して2年以上が経過しエッジへの浸透が始まっている。既にプロセッサやマイコンにおいて「エッジAI」はあって当たり前の機能になっているが、「エッジ生成AI」が視野に入りつつあるのだ。喉元過ぎた熱さを忘れない、2025年こそサプライチェーン変革に乗り出すべき理由
コロナ禍で苦しんだサプライチェーンの混乱から数年がたち、喉元を過ぎた熱さを忘れた企業も数多くあるが、果たしてそれでよいのだろうか。2025年こそSCM変革に乗り出さなければならない理由について考える。AIエージェント元年といわれる2025年、モノづくりにどう使う?
いずれ全ての業務にAIエージェントが組み込まれる時代が来るかもしれません。