回路線幅2nm以下の先端半導体も対応、電子部品などの寸法を高速自動測定:FAニュース
ニコンソリューションズは、電子部品などの寸法を高速かつ高精度に自動測定する画像測定システム「NEXIV VMF-K」シリーズを発売する。スループットは、従来機種の約1.5倍に向上した。
ニコンは2024年12月5日、子会社のニコンソリューションズが、電子部品などの寸法を高速かつ高精度に自動測定する画像測定システム「NEXIV VMF-K」シリーズを発売すると発表した。同月より受注を開始する。
今回発売するのは、「NEXIV VMF-K3040」「NEXIV VMF-K6555」の2機種。VMF-K3040は300×400×150mm、VMF-K6555は650×550×150mmのストロークを持つ。精度保証質量は、それぞれ20kg、30kgだ。
コンフォーカル光学系を搭載したモデルとなり、2次元寸法と高さ寸法の視野内一括測定に対応する。高さ測定のスキャンスピードが向上し、スループットは従来機種「NEXIV VMZ-K」シリーズの約1.5倍を達成した。コンフォーカル光源は、LED化したことで長寿命化している。
光学倍率は、従来の30倍モデルだけでなく、高倍率の45倍モデルも追加。半導体の最先端アドバンスドパッケージにおける2μm以下の微細な回路線幅測定ニーズに応える。
また、半導体製造装置の安全基準に関する規格「SEMI S2/S8」に対応。測定終了までの残り時間表示機能も追加した。本体寸法は、VMF-K3040が1146×1247×1973mm、VMF-K6555が1198×1640×1973mmで、質量は両機種とも約800kg。外観は、ブラック、シルバーを基調としたファクトリーデザインに一新している。
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