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日本は高齢世代の労働者が多い? 就業率を世界各国と比較してみた小川製作所のスキマ時間にながめる経済データ(30)(2/3 ページ)

ビジネスを進める上で、日本経済の立ち位置を知ることはとても大切です。本連載では「スキマ時間に読める経済データ」をテーマに、役立つ情報を皆さんと共有していきます。今回は日本の就業率の変化などをご紹介します。

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先進国の女性就業率

 続いて、女性の就業率についても確認していきましょう。前回記事では日本では働く女性労働者が増加傾向でしたので、国際的に見ても就業率が高いのか気になるところですね。

図3:OECD各国の15〜64歳の女性就業率(2023年)
図3:OECD各国の15〜64歳の女性就業率(2023年)[クリックして拡大] 出所:OECD Data Explorerより筆者にて作成

 図3が現役世代女性の就業率について国際比較したグラフです。日本は73.3%で、主要先進国の中では73.7%のドイツに次ぐ位置にあります。73.1%のカナダよりは高い水準です。

 先進国の中では女性の就業率がやや高いと評価できますが、アイスランドやオランダ、スイスよりも低いようです。スウェーデン、ノルウェー、デンマークなど北欧諸国が軒並み高水準にあるのも特徴的ですね。

 米国は67.5%、フランスは66.0%と7割台を割り込み、イタリアは52.5%とかなり低い水準です。主要先進国の中でも、女性の就業率にはかなり差があることが分かりますね。日本は比較的高い水準であるといえそうです。

図4:OECD各国で比較した15〜64歳の女性就業率の時系列データ
図4:OECD各国で比較した15〜64歳の女性就業率の時系列データ[クリックして拡大] 出所:OECD Data Explorerより筆者にて作成

 図4が主要先進国の現役世代女性について就業率の推移を表したグラフです。米国は近年やや低下傾向にありますが、各国とも女性の就業率は上昇している点で共通しています。特に日本は2000年代まではOECDの平均値程度の水準でしたが、2010年代になって急激に上昇しています。

 女性の労働者が増えているのは、主要先進国共通ですが、特に近年の日本の伸びが大きいことが分かります。

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