ホンダは2024年12月18日、次世代のHEV(ハイブリッド車)技術を発表した。
ホンダは2040年までにEV(電気自動車)とFCV(燃料電池車)の販売比率を100%とする目標を掲げている。2020年代後半以降にEV普及期が来ると想定しているが、EV移行期の現状は引き続きHEVの需要があるため、新たなHEVの開発を進めている。
2モーターハイブリッドシステム「e:HEV」の刷新により、2030年までにグローバルで年間130万台のHEV販売を目指す。生産効率の向上やコスト低減で高い収益性を確保し、将来のEV事業を支える基盤として成長を図っていく。
これまでの取り組みでは、現行モデルの北米向け「アコードハイブリッド」が2018年比で25%のコスト低減を達成した。次世代e:HEVでは、2027年発売予定の同一モデルにおいて2018年比でコスト半減を目指す。
燃費を10%以上改善
次世代e:HEVは、小型と中型のそれぞれのシステムで構成部品と制御技術を刷新し、環境性能と走行性能をさらに向上させる。具体的には、排気量1.5l(リットル)と2.0lの直噴アトキンソンサイクルエンジン、フロントドライブユニット、統合冷却システムをそれぞれ新規開発する。これを次世代中型プラットフォームと組み合わせて10%以上の燃費改善を目指す。
エンジンは、今後の各国の環境規制への対応も踏まえて、日常走行から高速道路での合流などの強い加速まで全領域で理論空燃比を実現し、出力性能と燃費を両立する。排気量1.5lのエンジンはエンジンの燃焼効率が高い領域を現行比で40%以上拡大し、大幅な燃費改善を目指す。
フロントドライブユニットは、小型化と高効率化に取り組む。小型/中型のドライブユニットで共通部を最大化することでコストを大幅に低減する。
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