検索
ニュース

旭化成が設立した、高い品質要求に応える半導体感光性絶縁材料の新品証棟とは?工場ニュース(1/3 ページ)

旭化成は、静岡県富士市の富士支社で見学会を開き、デジタルソリューション事業で展開する、電子材料の感光性絶縁材料「パイメル」などの取り組みを紹介した。

Share
Tweet
LINE
Hatena

 旭化成は2024年6月6日、静岡県富士市の富士支社で見学会を開き、デジタルソリューション事業で展開する、電子材料の感光性絶縁材料「パイメル」、エポキシ樹脂用潜在性硬化剤「ノバキュア」、プリント配線板用ガラスクロス、感光性ドライフィルム「サンフォート」の取り組みを紹介した。

2030年に向けて最先端技術領域への1000億円規模の拡大投資も計画中


旭化成 専務執行役員 ライフイノベーション事業担当 同事業本部長の山岸秀之氏

 デジタルソリューション事業は主に電子材料事業と電子部品事業から成る。「デジタルソリューション事業では現在、電気自動車(EV)や半導体など、伸長が期待される市場のリーダーとの共創を加速するとともに、最先端技術を支える高機能部品/材料を展開している。2030年までに最先端技術領域へ1000億円規模の投資も計画。これらの取り組みにより、デジタルソリューション事業を当社マテリアル領域の大きな収益の柱としていく」と旭化成 専務執行役員 ライフイノベーション事業担当 同事業本部長の山岸秀之氏は語った。

 一方、近年は半導体の「微細化」「高集積化」「高速化」に伴い、個片化された機能/特性が異なる回路ブロックチップを組み合わせワンパッケージにするチップレット化やパッケージ技術の進化が加速しており、半導体市場ではこれらを後押しする材料が求められている。

デジタルソリューション事業の目指す姿
デジタルソリューション事業の目指す姿[クリックで拡大] 出所:旭化成

 そこで、半導体市場に向けて、電子材料事業では、パイメル、ノバキュア、プリント配線板用ガラスクロス、サンフォートを展開している。

 パイメルは、半導体チップの表面保護や再配線層の層間絶縁膜用のポリイミド樹脂を主成分とする感光性絶縁材料だ。パイメルの製造工程は、重合工程と調合/ろ過工程から成り、重合工程で生産したポリマーに調合工程で溶剤や添加剤を付与した後、このポリマーをろ過工程でろ過してボトルに封入して完成する。その後、梱包され出荷される。

会場に展示されたパイメル
会場に展示されたパイメル[クリックで拡大]
パイメルの市場概況
パイメルの市場概況[クリックで拡大] 出所:旭化成

 パイメルの市場戦略では、先端ロジック半導体を中心にメモリ半導体なども広くカバーし展開する他、台湾営業拠点も活用してTSMCをはじめとする顧客のニーズや技術トレンドを収集し、開発に生かす。

パイメルの市場戦略
パイメルの市場戦略[クリックで拡大] 出所:旭化成

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

       | 次のページへ
ページトップに戻る