収益化の成功率が15%のデータマネタイゼーション、クニエがアイデア抽出を支援:イノベーションのレシピ(2/3 ページ)
クニエが「データマネタイゼーション・アイデア抽出サービス」の提供を開始する。企業の保有データから新規ビジネスの可能性を抽出/一覧化し、事業化の可能性評価、有望アイデアの選定を支援するコンサルティングサービスだ。ナブテスコとサイキンソーも同サービスを採用している。
データマネタイゼーションを5つのフェーズに分けて進める
クニエは、データマネタイゼーションを「アイデア抽出」「検証」「事業計画」「準備」「グロース」という5つのフェーズに分けて進める形で全体像を描いている。今回発表したのは、最初のフェーズとなるアイデア抽出に対応するサービスだ。そのアプローチとコンセプトは「自社のアセットである自社保有データの価値であるシーズとターゲット顧客の課題であるニーズを掛け合わせて網羅的にアイデアを抽出する」(天野氏)である。
まず、ステップ1の「データアセットの整理」では、保有データを洗い出し、データが持つ価値を定義する。なお、データの価値とは、データから分かることとして何らかの価値として表現される。また、データの価値について、そのデータを使ってメリットを得る組織や人、利用用途などを具体化したものが活用シーンとなる。天野氏は「データの価値を定義することで、具体的な価値を広く、網羅的に抽出できるようになる」と述べる。
ステップ2では、データを生み出している既存事業のステークホルダーや、顧客のジャーニーなどの観点からターゲットとなる顧客を網羅的に洗い出した上で、ステップ1で得たデータの価値と掛け合わせてアイデアを創出する。
最後のステップ3では、マネタイズの可能性、実現性の評価を行い、以降のフェーズで実際に事業化の検討に進む有望アイデアを選定し、概略の企画書を作成する。
今回提供するのはデータマネタイゼーションのアイデア抽出サービスだが、クニエは2024年夏〜秋に検証フェーズのサービス化も検討している。また、検証フェーズについては、Google Cloudの「Looker」を用いたMVP(Minimal Viable Product)の短期構築サービスも提供する予定だ。
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