「AIは競争力ある持続可能な産業の鍵」ハノーバーメッセ 2024の主催者が語る:ハノーバーメッセ 2024(1/2 ページ)
ドイツ・ハノーバーで開催される世界最大級の産業見本市「ハノーバーメッセ(HANNOVER MESSE) 2024」(2024年4月22〜26日)の開催を前に、主催のドイツメッセが2024年2月下旬、現地で記者説明会を開催した。ドイツメッセCEOのヨッヘン・コックラー氏は、同見本市の開催概要や見どころを語るなかで、生成AIをはじめとしたAI技術の急速な発展が産業界にもたらす可能性を強調していた。
「AIは競争力ある持続可能な産業の鍵だ」――。2024年2月21日(ドイツ時間)、ドイツ・ハノーバーで開催される世界最大級の産業見本市「ハノーバーメッセ(HANNOVER MESSE) 2024」(2024年4月22〜26日)の開催を前に、主催のドイツメッセが現地で記者説明会を開催。ドイツメッセCEO(最高経営責任者)であるJochen Kockler(ヨッヘン・コックラー)氏は、同見本市の開催概要や見どころを語るなかで、生成AI(人工知能)をはじめとしたAI技術の急速な発展が産業界にもたらす可能性を強調していた。
4000社/組織が、8000製品/ソリューションを展示
ハノーバーメッセ 2024のメインテーマは「Energizing a Sustainable Industry(持続可能な産業の活性化)」。機械工学、電気工学、デジタル産業、エネルギー分野の企業が一堂に会し、インテリジェントかつカーボンニュートラルな生産やAI、水素関連技術および、分野横断的なエネルギーソリューションが紹介される予定だ。会場はFuture Hub、Engineered Parts & Solutions、Automation, Motion & Drives、Digital Ecosystems、Energy Solutioins、International Business & Marketsの6つの展示カテゴリーに分かれており、前年と同規模の4000社/組織が出展。8000近くの製品やソリューションが展示されるという。
ドイツ・ハノーバーで開催された説明会で壇上に立ったコックラー氏は冒頭、地政学的緊張や気候変動、経済成長の停滞、ロシアのウクライナ侵攻の影響によるエネルギー価格の高騰、そして熟練労働者不足といった産業界を取り巻く環境について言及。「経済的環境がかつてないほど不安定であることから、ハノーバーメッセは例年にも増して重要だ。ことしは、産業界が競争力のある持続可能な生産を可能にする技術やソリューションが紹介される」と説明した。また、こうした環境から欧州での産業空洞化が懸念されていることにも触れつつ、「出展者は、競争力のある工業生産が欧州で可能なことを示してくれるだろう」とも述べた。
AIが産業のデジタル化を次のレベルに
コックラー氏は、自動化、デジタル化、電化の3つが引き続きハノーバーメッセの主要トピックであり「解決策はこの3つの原動力の相互作用の中にしか見いだせない」と説明。そのうえで特に強調していたのが、AIの可能性だ。
2013年に「インダストリー4.0」の基礎が築かれ、産業のデジタル化はハノーバーメッセの主要なテーマとして位置付けられてきたが、コックラー氏は、現在、AIが、プロセスの効率化や高付加価値化など、産業のデジタル化を次のレベルに引き上げつつある、とした。企業はAIの活用によって、資源とエネルギーを節約しながら開発期間が短縮できるようになってきており、同氏は、「AIソリューションが産業界に浸透するスピードは目を見張るものがある。企業は今すぐ投資し、何よりも従業員にAIが提供する機会を紹介する必要がある。AIは産業界における競争力と持続可能性の鍵だ」と主張している。
ことしのハノーバーメッセでは、AI関連では音声によって操作可能なロボットや自動的に欠陥を認識する機械、または予知保全によってダウンタイムを削減するシステムなどの応用例が展示される予定だ。コックラー氏はさらに、「近い将来、生成AIが機械を設計できるようになるだろう。このことは、エンジニアの職務プロフィールの根本的な変化につながる」との見解も示している。
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