ETロボコン2023は脱ライントレース!? 難所攻略でDXの波を乗りこなせ:ETロボコン(1/2 ページ)
ETロボコン実行委員会が「ETロボコン2023」の開催発表会を行った。「DXの波を乗りこなせ!」がテーマとなり、走行体をライントレースで素早く走らせる以上に、IoTやAIを活用する難所攻略が重視される競技構成となった。
ETロボコン実行委員会は2023年2月14日、オンラインで「ETロボコン(正式名称:ETソフトウェアデザインロボットコンテスト)2023」の開催発表会を行った。同日からWebサイトでの申し込み受付を開始している(締め切りは2023年4月21日17時)。参加費(税込み)は企業が13万200円、大学/大学院/高専の専攻科/個人が5万2800円、短大と専門学校の2年生まで/高専本科/高校が2万6400円となっている。
ETロボコンは、組み込みエンジニアの人材育成と教育機会の創出を目的とするロボットコンテスト(以下、ロボコン)である。一般的なロボコンとは異なり、同じ走行体(ハードウェア)を用いて、ソフトウェアやモデリングの良しあしを競い合う。組み込み分野におけるソフトウェア開発の教育を目的とするロボコンだ。
コロナ禍の影響を受け、2020年と2021年はシミュレーターを用いての全面オンライン開催となったETロボコンだが、2022年は地区大会とチャンピオンシップ大会をリアル会場で開催した。ETロボコン2023では、これまでの開催実績を受けて競技の名称を変更。2022年もシミュレーターによるオンライン開催を継続した「エントリークラス」を「シミュレータ部門」の競技とする一方で、2022年にリアル会場で開催した「プライマリークラス」と「アドバンストクラス」は「フィジカル部門」に位置付けた。
また、ETロボコン2023は従来の走行体である「HackEV」を使用する最後の大会となる。ETロボコン2022から新走行体である「HackSpi」の導入は始まっているが、ET2023ではアドバンストクラスでHackSpiの使用を前提とした競技内容になるなど、新走行体への移行が強く推奨されている。
ETロボコン2023の走行体。「EV3」ベースの「HackEV」と「SPIKEプライム」ベースの「HackSpi」が利用可能。「HackEV」が利用できるのは今大会が最後[クリックで拡大] 出所:ETロボコン実行委員会
年間スケジュールとしては、2023年4月末に参加募集を締め切った後、5〜6月にオンラインでの技術教育、7〜8月に試走会、8月にモデル相談会、9〜10月にエントリークラスのシミュレーター大会、プライマリークラスとアドバンストクラスの地区大会、11月中旬にチャンピオンシップ大会とモデリングワークショップを行う計画となっている。
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