トポロジー最適化の実践 〜いろいろな“形の創造”事例〜:フリーFEMソフトとExcelマクロで形状最適化(8)(5/7 ページ)
原理原則を押さえていれば、高額なソフトウェアを用意せずとも「パラメトリック最適化」「トポロジー最適化」「領域最適化」といった“形状最適化”手法を試すことができる! 本連載ではフリーのFEM(有限要素法)ソフトウェア「LISA」と「Excel」のマクロプログラムを用いた形状最適化にチャレンジする。連載第8回では、トポロジー最適化の適用による、いろいろな“形の創造”事例を紹介する。
フックの設計
今回作ったExcelのマクロプログラムは、縦横格子状に並んだ四角形1次要素だけではなく、三角形1次要素と四角形1次要素が混ざったフリーメッシュの有限要素法モデルに対してもトポロジー最適化を適用できます。
図25のような2次元サーフェスモデルから形を作りましょう。3D CADでサーフェスを作って、STEP形式で「C:\Temp」フォルダに保存します。ファイル名を「hook.step」とします。なお、このSTEPファイルはFreeFEM_ExcelMacro_06.zipの中に含まれています。
本稿の図2で示した“LISAの初期化”を行い、図26の手順でSTEPファイルを読み込みます。STEPファイルを読み込んでもLISAには何も表示されないのが少し不安です。
図27に示すように、LISAのツリーにある「Geometry」以下の「hook.step」を右クリックし、ショートカットメニューから「Meshing parameters」を選択します。表示された「Meshing Options(C:\Temp\hook.step)」ウィンドウの項目を図27の通りに設定します。取りあえず、「Max. element size」を「30」にします。また、「Size Grading」を一番上にすることを忘れないでください。そして、再度、LISAのツリーにある「Geometry」以下の「hook.step」を右クリックし、今度は「Generate mesh」を選択して要素分割します。
では、節点数を確認しましょう。LISAの上部メニューから「Mesh tools」−「Node/Element List」をクリックします。
図29のように、スクロールバーを一番下にもっていき、節点数を確認します。917節点でしたので、もう少しMax. element sizeを小さくしましょう。
あらためて設定し直すため、メニュー上部の[Undo]ボタンを1回押して、要素を消してください(図30)。
図31のように、Max. element sizeを「26」にすると、1244節点となります。これで進めていきましょう。
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