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DXが進まない製造業、ServiceNowがステークホルダーを横串でつなぎ障壁を打破製造ITニュース(1/2 ページ)

ServiceNow Japanが製造業向けソリューションや事業戦略について説明。製造業でもDXに注目が集まる中で、ServiceNowが重視する単一プラットフォームによるデジタルワークフローを基に、社内外問わず部門を超えてバリューチェーンをつなげ、業務の自動化を支援していく構えだ。

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 ServiceNow Japanは2022年4月20日、オンラインで会見を開き、製造業向けソリューションや事業戦略について説明した。製造業でもDX(デジタルトランスフォーメーション)に注目が集まる中で、ServiceNowが重視する単一プラットフォームによるデジタルワークフローを基に、社内外問わず部門を超えてバリューチェーンをつなげ、業務の自動化を支援していく構えだ。

 ServiceNowは、企業内のさまざまな部署で行われているワークフローをデジタル化し、部署内や部署間の横串を通して業務の自動化につなげていく「デジタルワークフロー」の実現に注力しているSaaSベンダーである。

ServiceNow Japanの松本大輔氏
ServiceNow Japanの松本大輔氏 出所:ServiceNow Japan

 ServiceNow Japan 営業事業統括 製造営業統括本部長の松本大輔氏は「企業のDX推進では、プロセスの可視化、双方向のコミュニケーション、高度な検索や情報の集約、リアルタイム化などが求められる。とりわけ、製造業では、本社拠点だけでなく、工場や倉庫、販売店、サプライヤー、そして最終消費者を含めた顧客など多くのステークホルダーが介在しており、これらステークホルダーをつなぐサプライチェーンを取り巻く固有の状況を考慮しなければならない」と語る。またステークホルダーが多岐にわたるだけでなく、モノづくりのグローバル化、消費行動の多様化、新たな社会的価値やテクノロジーの進化、コロナ禍をきっかけに拡大するサプライチェーンの影響といったトレンドにも対応する必要がある。

 DXが求められている国内製造業だが、そのための投資が進んでいるとは言い難い。松本氏はその理由として「製造業のリーダーが、デジタル投資によってビジネスリターンが得られないリスクを感じているようだ」と指摘する。例えば、サプライチェーンの中で独立して動いてきたレガシーシステムがつながらない、使い勝手が悪く生産性が上がらずユーザー体験も低下したまま、アジャイル開発を適用できない、手作業が必要でプロセスが分断化されているといったさまざまな障壁がその原因になっている。「これらの障壁は、ステークホルダーを横断する単一プラットフォーム上にデジタルワークフローがないために生じている」(同氏)という。

国内製造業のリーダーがデジタル投資をためらう理由
国内製造業のリーダーがデジタル投資をためらう理由[クリックで拡大] 出所:ServiceNow Japan

 ServiceNowは、同社の「Now Platform」をこの単一プラットフォームとしてデジタルワークフローを構築して、製造業のステークホルダー全体を有機的につなげる「サプライチェーンエンゲージメント」を実現する。ERPに代表される製造業が導入してきたITシステムがいわゆるSOR(System of Record)であるのに対し、Now PlatformはSOE(System of Engagement)として組織の壁と部門システムの間を流れる業務をつないで効率化するサプライチェーンの司令塔の役割を担うのである。松本氏は「多くの部門がある製造業だからこそ効率化の成果が大きく得られる」と強調する。

サプライチェーンエンゲージメントSOEとしてサプライチェーンの司令塔の役割を担う ServiceNowが目指す単一プラットフォーム上のデジタルワークフローによる「サプライチェーンエンゲージメント」(左)。組織の壁と部門、システムの間を流れる業務をつないで効率化するSOEとしてサプライチェーンの司令塔の役割を担う(右)[クリックで拡大] 出所:ServiceNow Japan
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